コンバインドサイクル発電プラント(CCPP)

「オールカワサキ」が実現する
世界最高水準の高効率エネルギープラント

90MWコンバインドサイクル発電プラント配置例

川崎重工業(KHI)は、純国産技術と世界最高水準の熱効率を誇るコンバインドサイクル発電プラント(CCPP)を提供し、お客様のエネルギーコスト削減とカーボンニュートラルへの移行を強力にサポートします。
当社CCPPは、主要機器であるガスタービン、排熱回収ボイラ、蒸気タービンのすべてに自社製品を採用する「オールカワサキ」での対応が可能な点を最大の強みとしています。


コンバインドサイクル発電(CCPP)とは

システムフロー図(2-2-1)

CCPPとは、ガスタービンによる一次発電と、その高温排熱を熱回収ボイラで利用し、蒸気タービンで二次発電を行う複合火力発電システムです。「エネルギーのカスケード利用*1」により、燃料から電力を最大限に引き出すことが可能です。
CCPPは、同出力のボイラー・タービン発電と比較して始動時間が短く、負荷応答性に優れるほか、発電効率が高いため廃棄熱エネルギーも少ないという特長があります。
当社のCCPPは、M7A(8MW級)からL30A(32MW級)といった自社開発ガスタービンをキーハードとし、10~90MW級のシステムを構成。また、蒸気タービンを抽気式や背圧式にすることで熱電比可変が可能なため、工場や事業所の電力デマンド、蒸気デマンドやエネルギー単位に合わせた最適な容量設定が可能です。

*1:熱やエネルギーを段階的に発電や蒸気など複数の段階・用途に利用すること


コンバインドサイクル発電(CCPP)を構成する
キーコンポーネント

純国産・高効率ガスタービン

純国産・高効率ガスタービン

当社CCPPの核となるガスタービンは、開発・設計・製作のすべてを自社で完結。純国産でブラックボックスがなく、高い信頼性を誇ります。
主要ラインナップは、M7A(8MW級)、L20A(20MW級)、そして最大出力機種であるL30A(30MW級)です。なかでもL30Aは、32MWクラスで世界最高効率の発電効率40.6%*2を達成。また、オーバーホール間隔(TBO)6年を実現しており、優れた運用性を提供します。
*2:ISO条件︓吸・排気ロスなし発電機端の値(LHV) 燃料︓天然ガス

設置性に優れた排熱回収ボイラ(熱回収蒸気発生器)(HRSG)

設置性に優れた排熱回収ボイラ(熱回収蒸気発生器)(HRSG)

排熱回収ボイラ(HRSG)は、ガスタービンの排熱を利用して蒸気を生成する重要な機器です。当社は、多種多様なプラントに適用した70台超の豊富な実績があります。
排熱回収ボイラには横型と縦型の自然循環タイプの実績があり、用途や設置場所に応じた選択が可能です。
とくに縦型ボイラは設置面積が小さくなり、組立や据付性に優れるという特徴があります。また、将来的な水素利用を見据えた開発も進めています。

完全自社技術の発電用蒸気タービン

完全自社技術の発電用蒸気タービン

当社の発電用蒸気タービンは、開発から製造までを社内で完結する「完全自社技術」が最大の特徴です。お客様のニーズ(使用蒸気条件)に合わせた「一品一様」のオーダーメイド設計により、効率の最大化・最適化を実現。また復水式、再熱式、抽混気復水式、抽気背圧式など幅広い方式に対応可能で、コージェネレーション設備における熱電バランスの最適化を実現します。納入実績は600kWから151,500kWの広範囲にわたり、世界中で高い評価を得ています。


カワサキCCPPの性能と信頼性

燃料消費量の削減

当社のCCPPは、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた高効率なシステムにより、従来の火力発電に比べて燃料消費量を大幅に削減。例えば、LNG焚きL30A CCPPは、同発電出力の汽力発電設備と比較して、年間エネルギー消費量を約37%削減することが可能です(原油換算)。お客様の経済性の向上に大きく貢献します。

高い発電量・熱効率

30MW級ガスタービン「L30A」をはじめとする自社製品の技術を結集し、クラス最高水準の熱効率を実現しています。

炭素排出量の削減

高効率なCCPPの導入は、CO2排出量の劇的な削減に直結します。LNG焚きL30A CCPPは、同発電出力の石炭焚き汽力発電設備と比較してCO2排出量を62%削減可能です。CO2排出量を62%削減を達成します。さらに標準搭載されるDLE(Dry Low Emission)燃焼器により、排ガス中のNOx値も世界トップレベルの15ppm以下(O2=15%換算)を実現しており、厳しい環境規制にも対応可能です。

運用・メンテナンス性

当社のガスタービンは、優れたライフサイクルコスト(LCC)を実現するように設計されています。L30Aガスタービンは、オーバーホール間隔(TBO)6年を実現し、設備の停止期間を最小限に抑え、運用性を大幅に向上させます。また、燃焼器は取り外しが容易で、各部に点検孔が設置されているほか、オーバーホール時にはエンジン交換を行うトレードイン方式を採用し、迅速なメンテナンスに貢献します。

安定供給への貢献

エネルギーの安定供給と安全性(3E+S*3)は、分散型電源の重要な要件です。
電力会社の系統事故時には、系統から切り離された後も発電所に電力を送り続けられるよう、高度な制御システムが確立されています。
*3:「安定供給 (Energy Security)」「経済効率性 (Economic Efficiency)」「環境適合 (Environmental conservation)」という3つのEに、「安全性 (Safety)」を加えた考え方

充実のアフターサービスと遠隔監視

純国産技術の強みを活かした迅速で充実したアフターサービス体制を整えています。全国にきめ細かくサービス網を広げており、予備機や部品の補給体制が完備されています。さらに、遠隔監視サービスにより24時間365日のサポート体制を提供。お客様のプラントが常に最高の状態で稼働し続けるよう、長期的な安定運用を強力に支援します。


性能一覧表プラント導入体制と豊富なラインナップ

ガスタービンシリーズ M7シリーズ 20Aシリーズ L30Aシリーズ
発電容量 10MW 20MW 25MW 50MW 45MW 90MW
ガスタービンモデル M7A-03D L20A-01D L30A-01D
機器構成 ガスタービン1基+
蒸気タービン1基
ガスタービン2基+
蒸気タービン1基
ガスタービン1基+
蒸気タービン1基
ガスタービン2基+
蒸気タービン1基
ガスタービン1基+
蒸気タービン1基
ガスタービン2基+
蒸気タービン1基
ガスタービン発電出力(kW) 7,610 15,220 17,530 35,060 32,500 65,000
蒸気タービン発電出力(kW) 2,880 5,940 7,490 15,100 12,000 24,400
合計発電出力(kW) 10,490 21,160 25,020 50,160 44,500 89,400
燃料消費量(m3N/h) 2,040 4,080 4,639 9,278 7,294 14,587
NOx低減方式 DLE DLE DLE DLE DLE DLE
発電端効率(%) 45.6 46.0 47.8 47.9 54.1 54.3
ガスタービン
シリーズ
M7
シリーズ
20A
シリーズ
L30A
シリーズ
発電容量
10MW
20MW
25MW
50MW
45MW
90MW
ガスタービン
モデル
M7A-03D L20A-01D L30A-01D
機器構成
ガスタービン1基+
蒸気タービン1基
ガスタービン2基+
蒸気タービン1基
ガスタービン1基+
蒸気タービン1基
ガスタービン2基+
蒸気タービン1基
ガスタービン1基+
蒸気タービン1基
ガスタービン2基+
蒸気タービン1基
ガスタービン
発電出力(kW)
7,610
15,220
17,530
35,060
32,500
65,000
蒸気タービン
発電出力(kW)
2,880
5,940
7,490
15,100
12,000
24,400
合計発電出力(kW
10,490
21,160
25,020
50,160
44,500
89,400
燃料消費量(m3N/h)
2,040
4,080
4,639
9,278
7,294
14,587
NOx低減方式
DLE
DLE
DLE
DLE
DLE
DLE
発電端効率(%)
45.6
46.0
47.8
47.9
54.1
54.3

[条件]
ガスタービン:吸気温度15℃ 大気圧力101.3kPa(標高0m相当) 吸気圧損0.98kPa
燃料:都市ガス13A LHV=40.6MJ/m³N
※他のガス燃料に関してはお問合せ下さい。
※運転条件など詳細につきましてはお問合せください。

コンバインドサイクル発電(CCPP)ラインナップ

お客様の多様な電力・熱需要に対応するため、自社開発ガスタービンをキーハードとする複数のCCPPラインナップを展開しています。
大出力容量が必要な場合は、複数台のガスタービン・ボイラを組み合わせた構成でシステム対応が可能であり、台数制御により広範囲な負荷帯で高効率運転を実現。設備の冗長性も確保します。

フルターンキー対応・モジュール化による建設工期の最適化

当社は、プラント全体の設計から主要機器の供給、据付、建設工事一式をフルターンキー方式で一貫して請け負います。この体制により、お客様のプロジェクト管理負担を軽減。
さらに、設計および製造過程において、出荷後の現地据付作業の極小化を最大限に考慮し、ボイラ本体や主要付随機器を極力パッケージ化(モジュール化)して出荷しています。
プロジェクト事例(鹿島南共同発電)では、工期を1ヶ月短縮し、無事発電開始を達成した実績もあります。


導入事例 発電出力107MW、
プラント総合効率90%以上を達成

このプラントは、鹿島南共同発電株式会社の鹿島東部コンビナートのエネルギーセンターとして、周辺工場に電気と蒸気を安定的に供給。需要に応じて電気と蒸気をフレキシブルに供給可能なコージェネレーション設備としての機能を併せ持つシステムを採用しています。また、性能確認試験においてプラント総合効率90%以上を達成しました。
こうした高効率性、環境負荷の低減、およびエネルギー安定供給への貢献が評価され、「コージェネ大賞2021」の産業用部門で「理事長賞」2部門を受賞しました。

ガスタービン発電設備 97MW (L30A x 3基)
蒸気タービン発電設備 10MW (1基)
排熱ボイラ蒸発量 合計138t/h (3基合計)
総発電出力 107MW

水素利用によるカーボンニュートラルへの道

当社は、カーボンニュートラル社会の実現に向け、既存の天然ガスや都市ガス燃料に加え、水素燃料への対応を積極的に進めています。
ガスタービンにおける水素利用では、天然ガス焚きガスタービンの燃焼器を交換することで対応可能であり、キーとなるのは燃焼器技術です。
当社の最大出力機種であるガスタービンを32MW級用いたコジェネシステム(PUC300D)においても、0%から100%の水素混焼・専焼を可能とする計画を進行中です。例えば水素30%混焼システムを適用することで、天然ガス/都市ガス燃焼時と比較してCO2排出量を約12,000トン-CO2/年削減できる見込みです。

3つの水素燃焼器技術

水素ガスタービン開発
ロードマップ

水素ガスタービン開発ロードマップ
水素ガスタービン開発ロードマップ
水素ガスタービン開発ロードマップ

当社はガスタービンにおける水素燃焼技術として、3つの主要な燃焼器開発方針を進めています。

予混合DLE燃焼器

既設設備の有効活用し、燃焼器を変更せずに水素混焼率を30%volまで実現可能。

拡散燃焼器(ウェット方式)

水素と天然ガスを0~100%の範囲で任意に混焼可能な柔軟性の高いシステムです。NOx低減に純水を使用します。

マイクロミックス燃焼器(ドライ方式)

微小な水素火炎を用いたドライ燃焼技術で、逆火防止やNOxの発生源となるホットスポットを抑制することに優れており、本格的な水素社会における主流になりうるとされています。当社は2030年までに、このマイクロミックス燃焼器による水素専焼燃焼の製品化を目指しています。

関連製品

ガスタービン

CCPPの核となるコンポーネント。開発・設計・製作のすべてを自社で完結する純国産のため機械的なブラックボックスがなく、高い信頼性を誇ります。

排熱/廃熱 回収ボイラプラント

産業設備(ごみ焼却、セメント、非鉄精錬、化学、廃棄物焼却等)で発生する多様な廃熱・排熱を回収し、有効な熱エネルギーに変換する設備です。

排熱/廃熱 回収ボイラプラント

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