超高速旅客船

川崎重工は、1987年に高速旅客船ジェットフォイルの製造・販売権を米国ボーイング社から引き継ぎ、1989年から1995年にかけて神戸工場で15隻を建造しました。その後新造需要は一旦後退しますが、約四半世紀の後に代替需要の時期を迎え2017年に久々の新造発注を得るまで就航船のメンテナンス、改装工事等を継続して関連技術を維持して来ました。


川崎ジェットフォイル

ジェットフォイルは全没翼型水中翼旅客船と称され、高速性能と船酔いの無い快適な乗り心地を高いレベルで兼ね備えた超高速旅客船です。
2基のガスタービンエンジンで駆動されるウォータージェット推進機から毎秒3トンの海水を噴射して前進し、前後2枚の水中翼に発生する揚力で海面から浮上することで、最高時速80km以上の超高速で航走します。
また、波高3.5mの荒波でも安定した航走ができ、航空機と同じように船体を内側に傾斜させることでスムーズな旋回が可能です。