高弾性ゴム継手

川崎重工の弾性継手は、1964年に「KE」型継手として開発して以来、舶用・陸用のさまざまなプラントに広く使われ、40年間の製造実績は、6,400台を超えています。
このKE弾性継手で培った経験をベースに性能向上とコンパクト化を目指して新たに開発したのが、圧縮型高性能継手「KC」型弾性継手です。
これらの弾性継手は、陸上プラントや、舶用主機・補機用プラントの回転軸系の動力伝達に使用され、軸系の捩り振動の軽減を図り、駆動軸と被駆動軸の偏芯や熱膨張を吸収します。
特長
KE
- 高信頼性
1964年に開発実用化して以来、船用・陸用のあらゆるプラントに使われ、6,200台の製造実績を有しています。 - 高弾性
すべての方向に対し、低いばね定義によって、ねじり振動条件を最適にすると同時に据付誤差を吸収します。 - コンパクト
部品点数が少なく、面間距離が小さく、耐高速回転性を有しています。続手に潤滑や注油が不要のため。これに伴う補機が不要です。 - 耐久性
特殊断面形状のゴムエレメントに、耐劣化・耐油ペイントを塗布しています。 - 振動抑制
自己減衰性のある天然ゴムを使用しています。 - 豊富なラインナップ
伝達トルクが1.96kNm~347.2kNmまで73種類の豊富なラインナップを有しています。
KC
- 高信頼性
KE弾性続手で培った経験をベースに性能向上とコンパクト化を目指して新たに開発したのが、圧縮型高性能続手「KC」型弾性続手で、高信頼性を有します。ゴムエレメントは、5分割にすることで放熱面積を増やしており、ゴム表面形状は放熱とゴム表面応力を小さくする特殊形状にしています。 - 高性能
ゴムを圧縮することで動力を伝達し、軸系に発生する振動・騒音を低減し、コンパクトであり、大きな変動トルクを許容します。また、可撓性にも優れ防振支持用として十分な性能を発揮します。 - 容易なメンテナンス
軸方向に機器を動かすことなく、エレメントの交換やフランジ内部の点検が可能です。メンテナンスに必要な空間や費用を大幅に低減出来ます。 - フェールセーフ構造
予期せぬトラブルでゴムエレメントが破損した状態でも、続手の両フランジの腕同士で直接伝達力が伝わる構造になっていますので、一時的な運転継続が可能です。 - バックラッシュフリー
トルク伝達時のバックラッシュが無いため、有害なガタが生じることなく、起動・停止時も安定しています。また、負荷変動によるねじりが生じた際にも、ねじりによる軸方向変位は生じません。 - 豊富なラインナップ
小型から大型までの広範囲の伝達トルクの続手を揃えており、陸船用のあらゆるプラントに使用できます。
ラインナップ
KE(せん縦型/伝達トルク1.96kNm~347.2kNm)
- 標準型
外輪フランジ、内輪フランジ、ゴムエレメント及び中間板によって構成されています。 - タンデム型
ゴムエレメント2組をトルク伝達方向に直列に配置しています。標準型に比べ、ねじりばね定数が50%となり、軸の偏芯、据付誤差の許容値を大きくとることが可能となります。防振支持の機械に有効です。 - ストッパ付型
許容ピークトルクを超えるトルクがかかる可能性のある装置に使用する場合に適した型式でゴムエレメントのねじれ角を制限するストッパを設けています。 - ボス型
駆動軸又は被駆動軸との接合用にボスを装備した型式です。

KC(圧縮型/伝達トルク2kNm~400kNm)
- 標準型(フランジ型)・・・下図
駆動フランジ、被駆動フランジ、ゴムエレメントで構成されています。継手のエレメントは、同一寸法で5個に分割され、円周方向に配置されています。 - 標準型(ボス型)
駆動側又は被駆動側の接合用にボスを装備した型式です。 - コンパクト型 (ホフランジ型)
駆動フランジ及び被駆動フランジの外径を小さくした型式で、軸方向の長さは、標準型に比べ長くなっています。 - コンパクト型 (ボス型)
駆動軸又は被駆動軸との接合用にボスを装備した型式です。

お問い合わせ
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