Kawasaki Hydrogen Road

水素社会の未来を切り拓く

Kawasaki Vision for the Future

現在、私たちの暮らしは、エネルギー資源の大部分を石油や天然ガスといった化石燃料に依存しています。
しかしそのことは、地球温暖化という深刻な環境問題を引き起こすとともに、常に資源枯渇のリスクをはらんでいます。
安定的にエネルギーを確保すること。同時に、地球環境へ配慮すること。
このふたつの課題を解決する答えが、「水素エネルギー」です。

水素エネルギーがもたらす新しい未来を、世界中の人々へ。
Kawasakiグループの総合力を結集した取り組みは、すでにはじまっています。

クリーンでありながら、パワフル。
究極のエネルギー、水素。

さまざまな物質から取り出すことができ、 燃焼時にCO2
出さないクリーンエネルギー、水素。
この水素をエネルギーとして活用するためのインフラの
整備が世界中で始まろうとしています。

水素を「つくる」・「はこぶ・ためる」・「つかう」。
それぞれのプロセスに私たちの技術は高い親和性を有しています。
Kawasakiの技術が、水素の生産地と消費地を結び、
そこにHydrogen Roadという新しい道が生まれます。

つくる・はこぶ、ためる・つかう・

Hydrogen Road

水素をつくる

水素をつくる Production

未利用資源 褐炭 から つくる

「水素」というソリューションが、
これまで眠っていた資源を
目覚めさせます

豊富なポテンシャルをもちながら、さまざまな理由から消費地へ運ぶことができずにいる未利用資源褐炭。「褐炭を『水素』にかえる」というソリューションが、眠っていた資源の活用を可能にします。これまでつながることのできなかった生産地と消費地の間に、水素のチカラがHydrogen Roadという新しい道を切りひらきます。

豪州ラトロブバレーの地下約5メートルに眠る褐炭
それは日本の総発電量の240年分に相当する埋蔵量を誇ると言われています。

※植物の化石で生成1億年未満の若い石炭。乾燥すると発火しやすい等の理由から輸送が出来ずに多くが未利用資源となっている。

再生可能
エネルギー
から つくる

自然は人がコントロールする事はできません。再生可能エネルギー発電が広まるにつれ、安定的な電力供給が問題となってきます。その時余った電力を水素という形で蓄え、必要な人が必要な時に利用できるようになります。

再生可能エネルギーからつくる 再生可能エネルギーからつくる
水素をはこぶ・ためる

水素を
はこぶ・ためる Transportation & Storage

大量輸送のカギを握るのは、
液化水素。

水素は、マイナス253度で体積が800分の1に減少します
Kawasakiの選択、液化水素。
私たちの極低温技術が、水素の大量輸送を可能に。

水素は、マイナス253℃の極低温にすることで、
気体(GH2)から液体(LH2)に変わり、体積が800分の1に減少します。
体積を減らすことは、貯蔵・運搬の効率を飛躍的に向上させ、より多くの水素の流通を可能にします。
液化水素による水素の輸送は、数ある方法の中で極めて効率が良く、既に実用化された技術です。
そこには、長年、LNG(液化天然ガス:マイナス162℃)の運搬船、貯槽、受入基地や、
極低温の液化水素の貯槽を世に送り出してきたKawasakiの実績が活かされています。

-253℃の極低温を実現

産業用では初となる純国産独自技術の水素液化システムを開発しました。

開発した水素液化システムは、播磨工場内の水素技術実証センターに設置され、1日あたり約5トンの水素を液化する能力を有しています。Kawasakiが保有する極低温物質のハンドリング技術や高速回転機械の開発で培ったタービン技術が活かされています。

  

THE STORIES 液化水素システムについて

はこぶ
海上輸送

日本で初めてのLNG運搬船を建造したKawasaki
世界初の液化水素運搬船を世界へ

水素を次世代エネルギーとして活用するためには、大量の水素を、効率よく、安全に輸送する技術が求められます。1981年に日本で初めてLNG運搬船を建造したKawasakiは、海上輸送における極低温技術をリードして来ました。長年培ってきた造船技術と極低温技術の粋を結集し、世界初の液化水素運搬船の開発に取り組んでいます。

LNG運搬船

マイナス162℃、LNG運搬船。
Kawasakiが世界に誇る約40年の実績。

LNG運搬船
小型液化水素運搬船内部
小型液化水素運搬船
小型液化水素運搬船

日本初のLNG運搬船建造からおよそ40年、Kawasakiは世界初の液化水素運搬船の建造に向け着実に歩み続けています。LNG運搬船および液化水素陸上輸送・貯蔵の技術を基に、液化水素専用の極低温蓄圧式の貨物格納設備を開発し、国際海事機関(IMO)の暫定勧告として承認された安全要求条件に則って液化水素運搬船の設計・建造を進めています。LNGより100℃近く低く、蒸発しやすい液体水素。その輸送のために、Kawasakiの技術はさらにもう一段の進化を遂げようとしています。

大型液化水素運搬船

水素を本格的に利用する社会が実現したとき、海外で安価に製造した水素を大量に日本に運んでくる必要があります。究極のクリーンエネルギー、水素。石炭や石油、天然ガスをエネルギーとするように、水素を当たり前に利用する社会が実現したとき、その流通を支えているのは、Kawasakiが開発した大型液化水素運搬船です。

はこぶ
陸上輸送

液化水素輸送コンテナ
液化水素輸送コンテナ

液化水素の陸上輸送を可能にする
液化水素輸送コンテナ

水素エネルギーの需要が高まるにつれ、消費地まで大量の液化水素を陸上輸送する手段が求められます。LNG貯蔵タンクの開発を通じて培ったKawasakiの断熱技術が、マイナス253℃という液化水素の陸上輸送を可能にします。

複合容器搭載圧縮水素トレーラ
複合容器搭載圧縮水素トレーラ

多様な輸送形態のニーズに応えて開発された圧縮水素トレーラ

燃料電池自動車の市場本格導入により、各地で水素ステーションの整備が進められています。Kawasakiは、国内の水素製造設備で製造した水素をオフサイト型水素ステーションに輸送・留置貯蔵・供給するための日本初となる複合容器を搭載した圧縮水素トレーラを開発しました。

ためる

ロケット燃料をささえるKawasakiの技術
30年以上にわたる私たちの実績がそこにあります

Kawasakiは、JAXA種子島宇宙センターのロケット射点設備に設置された液化水素貯蔵タンク、さらに陸上輸送用の液化水素輸送コンテナの開発を通して、マイナス253℃という極低温の液化水素を安全に輸送・貯蔵する技術を培ってきました。水素を利用する場面で、確実な実績を積み重ねているKawasakiの技術が、水素エネルギーのネットワークを広げます。

液化水素貯蔵タンク
液化水素貯蔵タンク

高度な断熱技術でボイルオフガスを抑制、国内最大の液化水素貯蔵タンク

液化水素貯蔵タンクでは、太陽などの外部からの熱の影響で収められた液体が常時気化しています。「ボイルオフガス」と呼ばれるこのガスの発生を極力抑える技術が、液化水素の長期保存には欠かせないものとなります。マイナス253℃という極低温の液化水素に対し、KawasakiはLNG貯蔵タンクよりもさらに高度な断熱技術を開発することで、ボイルオフガスを可能なかぎり抑制する高性能な液化水素貯蔵タンクを実現。JAXA種子島宇宙センターで30年以上にわたる実績を積み重ねています。

THE STORIES 液化水素タンクについて
水素をつかう

水素をつかう Utilization

水素エネルギーが普及する、
未来の社会が見えてきました

水素エネルギーが本格的に利用され始めると、社会にも大きな変化が生まれます。走行時にCO2を発生しない燃料電池自動車が普及し、移動から発電まで高効率でクリーンな水素がその動力源となります。エネルギー効率を向上させながら、環境にも優しい社会を実現すること。夢のエネルギーが、サステナブルな未来の姿を描きだします。

水素ガスタービン
水素ガスタービン発電装置
水素ガスタービン技術

水素エネルギー有効利用の一つが水素ガスタービンによる発電です。Kawasakiは独自の燃焼方式で水素と天然ガスの混合燃焼、さらに水素100%燃焼(専焼)を実現させ、ガスタービン本体は天然ガス用のままで水素の燃焼特性にも対応可能なタービンの開発に成功。そして、市街地において水素専焼ガスタービン発電によって近隣施設へ電気と熱を同時に供給できることを実証しました。世界初の取組です。

水素CGS※1活用
スマートコミュニティ技術開発事業
神戸ポートアイランド

水素ガスタービンによるコージェネレーションシステムを活用した実証事業。
水素と天然ガスを燃料とする1MW級ガスタービンを核としたコージェネレーションシステムを、旧港島クリーンセンター跡地に建設しました。

NEDO※2の課題設定型産業技術開発助成事業(2015〜2018年度)として、大林組や神戸市、関西の有力企業と共同で進めています。水素による電気と熱の供給を実際の市街地で行うという世界初の取り組みです。

  • ※1 CGS
    Co-Generation Systemの略
    電気と熱を供給するシステムの総称
  • ※2 NEDO
    国立研究開発法人新エネルギー・
    産業技術総合開発機構
  • NEDO
水素焚きガスタービン発電装置

ウェット型燃焼器
水素専焼・混焼用バーナー

相反する要素を、いかにうまく組み合わせるか

通常のガスタービンと水素ガスタービンの違いは、燃焼器という部分にあります。
水素専用設計にするのではなく、部分的に改修することで、天然ガスや水素、混ぜた混合燃料も使えるようにしています。しかしそこには、燃焼の安定性とNOxの低減を同時に実現するなど、相反する技術が求められています。

身近な生活の中で、
水素のある社会がすぐそこまで

この実証事業では、水素を使って発電し、その電気と熱を近隣の公共施設に供給します。このような取り組みは市街地においては世界初の試みとなります。身近な生活の中で、水素のある社会がもうすぐそこまでやって来ています。

水素専焼ドライ低NOx燃焼技術

NEDO

水素利用等先導研究開発事業
大規模水素利用技術の研究開発

水素ガスタービン
燃焼技術の研究開発
“7倍”の特性と高温。そして生まれた新技術。

水素は天然ガスの7倍の速さで燃えて、しかも燃焼温度が高くなる特性があります。技術的には、燃料ノズルの焼損、不安定な燃焼、大気汚染物質であるNOx発生の増大などの課題を克服しなければなりません。こうした水素の特性に対応した燃焼器の開発には、高い技術力が求められるということです。

たとえば、高温の炎から保護するために、燃料ノズルをセラミックで覆うなどの工夫を行っています。また、高温になればなるほどNOxが発生しやすくなるという問題については、燃焼温度を下げるために水を噴射するという技術もありますが、水を噴射すると少しだけ燃費が悪くなります。これをクリアするために生まれたのが、『水素専焼ドライ低NOx燃焼技術』という全く新しい考え方です。シャープペンシルの芯ほどの小さなノズルから、小分けにして燃料を噴出し、「マイクロな炎」で燃やしきる。そのことから、kawasakiは「マイクロミックス」と呼んでいます。この燃焼器であれば、水を噴射せずにNOx生成を抑えつつ水素100%で燃焼させることができる。CO2ゼロエミッションでの発電の実現が、すぐ目の前にまで迫っているということです。

※本研究の成果は、2014~2015年度に総合科学技術・イノベーション会議のSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)「エネルギーキャリア」(管理法人: JST) にて実施し、2016年度~2018年度に国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託業務及び水素利用等先導研究開発事業 大規模水素利用技術の研究開発「水素ガスタービン燃焼技術の研究開発」にて実施して得られたものです。

水素ガスタービン

<水素専焼ドライ低NOx燃焼技術>
シャープペンシルの芯ほどの小さなノズルから、小分けにして燃料を噴出する。Kawasakiが「マイクロミックス」と呼ぶ次世代型燃焼バーナー。

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