液化水素運搬船「すいそ ふろんてぃあ」が日本海事協会から船級を取得
2021年12月03日
液化水素運搬船「すいそ ふろんてぃあ」
川崎重工は、当社が建造した世界初の液化水素運搬船「すいそ ふろんてぃあ」の船級を、一般財団法人日本海事協会より取得しました。
「すいそ ふろんてぃあ」は、気体の水素をマイナス253°Cに冷却して体積を1/800に縮小した液化水素を、当社の断熱技術によって高い保温性能を実現した液化水素用タンクを積載し、一度に75トンの液化水素を運搬することができます。一方、水素の特性を考慮した安全対策が必要なため、日本海事協会が国際海事機関の暫定勧告に基づき策定した、安全に水素を海上輸送するための要件や同協会の規則に則り、構造、機関、艤装品、材料などの検査を受け、12月3日に船級登録されました。
今後、当社が参画するHySTRA※1として、国際的な液化水素の大規模海上輸送実証試験※2開始に向け、日豪関係省庁および関係企業と詳細スケジュールの調整をしていきます。
燃焼時にCO2を排出しないクリーンエネルギーである水素は、発電や自動車、二輪車、船舶、航空機などの燃料として世界的に利用拡大が見込まれており、水素社会の実現に向けたサプライチェーン構築への取り組みが各国で進められています。
当社は、石油や天然ガスのように、水素が当たり前に使われる未来を実現すべく、さまざまな企業と協力して水素を「つくる」「ためる」「はこぶ」「つかう」サプライチェーンの構築を目指します。
※1 | http://www.hystra.or.jp/ | |
※2 | 本実証試験は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の「未利用褐炭由来水素大規模海上輸送サプライチェーン構築実証事業」として実施。 |