CKKシステム
CKKシステムとはCONCH Kawasaki Kilnシステムの略で、川崎重工業が、中国最大手で世界有数のセメントメーカーである安徽海螺水泥股份有限公司を傘下に持つ海螺グループ(CONCHグループ)と共同開発した、ごみの持つ熱エネルギーをセメント生産に有効利用し、石炭消費代替に貢献できるシステムです。
CKKフロー図
特長
石炭消費削減効果
廃棄物の保有熱量をセメント焼成工程の熱量として有効利用できるので、燃費削減に寄与します。また、廃棄物の発熱量が高くなれば、燃費削減効果が向上します。
排熱発電出力向上
CKKシステム導入によりセメント製造設備側の排ガス量及び排ガス温度が増加するため、排熱発電設備の出力が6~8%程度向上します。
建設コスト抑制
CKKシステムは、既設のセメントプラントにて、有害物質を無害化するため、バグフィルター等の排ガス処理設備が不要です。また、廃棄物の保有熱量は、セメント製造設備の燃料代替として有効利用できるため、熱回収、発電設備が不要となります。廃棄物中の灰分はセメント製造設備側の原料として有効利用できるため、灰処理設備が不要となります。
これらにより、従来の廃棄物処理設備と比較し、大幅に建設コストを抑えることを可能としました。
ガス化炉の特徴
セメントプラントの安定操業
塩素バイパス
廃棄物中の塩素分・アルカリ分は、塩素バイパス設備で系外へ排出し、セメントプラントの安定操業・セメントクリンカの品質向上に寄与します。
セメントプロセスにおける無害化
廃棄物中の有害物質は、セメント製造工程で無害化されます。 ごみ燃焼にて発生するダイオキシンは仮焼炉内にて850℃以上で十分な滞留時間を確保することでダイオキシンの大部分は分解されます。 重金属は、セメント製造工程の中間生成物であるクリンカ鉱物中に固溶され、最終的にセメント内に含有されます。
熱分解ガスの安全性について
熱分解ガスの成分には燃焼不活性ガスが85%程度含まれておりますので、この合成ガス条件では爆発の危険性はありません。
各種排ガス測定結果
実証機性能試験時の各種排ガス測定結果は、中国・日本での規制値を下回っています。
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