「安全離着岸支援システム」の基本設計承認(AiP)および「操船支援情報表示装置」のP&S認証をClassNKから取得

2025年11月14日

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AiP証書

P&S証書

川崎重工は、港湾内における操船・係船の作業効率と安全性向上のために開発した「安全離着岸支援システム」において、一般財団法人日本海事協会(以下ClassNK)から基本設計承認(Approval in Principle、以下「AiP」)と、操船支援情報表示装置に対しては革新技術を対象とした認証サービスInnovation Endorsement(以下「IE」)のP&S認証(P&S:Products & Solutions)を、それぞれ取得しました。また、操船支援情報表示装置はa-SAFE Berthing Support System(以下「a-SAFE(BSS)」)ノーテーション準拠の第1号製品となります。
これらの認証の取得により、本システムの安全性および信頼性が公的に認められ、今後の導入に向け大きな弾みとなることが期待できます。

現在、港湾内での離着岸作業は、操船技術に精通し、船固有の操縦性能と係船設備の特性を熟知した乗組員によって行われています。船舶の大型化による操船の高難易度化や船員人材不足の社会課題から、船舶操船・係船におけるさらなる省力化・省スキル化や安全管理の向上が求められており、安全離着岸システムの導入により、難易度の高い港湾内における操船・係船の作業効率と安全性が大幅に向上します。また、船種を問わず導入が可能です。

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操船支援情報表示装置の表示画面

操船支援制御装置

安全離着岸支援システムの特徴は次の通りです。

<操船支援情報表示装置による情報の可視化>

以下の情報を可視化します:

●接近、着岸、離岸時の船の状態

●風による外乱で予測される船の動き

●接近、着岸、離岸時の操船における安全マージン

<航路追従および着岸操船モードによる操船支援制御>

操船支援制御装置は、操船支援のために以下の制御モードを提供します:

航路追従モード
ジョイスティック入力で指示された速度で、計画された航路に沿って船を自動的に航行します。

接岸アシストモード
ジョイスティックとヘディングダイヤルの操作により、指示された姿勢および船の位置を自動的に維持し、岸壁との並行姿勢を保ち、安全な着岸操船を支援します。

※ 船舶の離着桟時における岸壁までの距離、船速並びに風速等の気象情報をリアルタイムに計測、解析することにより、離着桟時の操船に必要な情報を統合し表示するシステムを備えた船舶に対し付記されるノーテーション

【参考リンク】

川崎重工:安全離着岸支援システムのご紹介(動画)

https://www.youtube.com/watch?v=6heuW26SDQ8

「安全離着岸支援システム」による離着岸操船の自動化実証に成功(2025520日)

https://www.khi.co.jp/pressrelease/detail/20250520_1.html

安全離着岸支援システム「係船索張力監視装置」の販売開始(202448日)

https://www.khi.co.jp/pressrelease/detail/20240408_1.html

「係船索張力監視装置」の紹介動画

https://www.youtube.com/watch?v=NPfwNlclhPU

世界初「安全離着岸支援システム」の実用化に向けた共同研究・開発に合意(202315日)

https://www.khi.co.jp/pressrelease/detail/20230105_1.html

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