当社製ハイブリッド推進システムを搭載した石灰石運搬船 「下北丸」が「シップ・オブ・ザ・イヤー2024 小型貨物船部門賞」を受賞
2025年07月18日
川崎重工が納入したガスエンジンハイブリッド推進システム(以下、本システム)を搭載した、NSユナイテッド内航海運株式会社が運航する「下北丸」が、第35回シップ・オブ・ザ・イヤーにおいて「シップ・オブ・ザ・イヤー2024 小型貨物船部門賞」を受賞しました。本賞は、公益社団法人 日本船舶海洋工学会が、毎年日本で建造された話題の船舶の中から、技術的・芸術的・社会的に優れた船舶を選考して与えられる、国内船舶・海洋業界において最も栄えある表彰制度です。
本システムは、天然ガスのみを燃料とするガス専焼エンジン(8L30KG)を主機とし、大容量バッテリとの連携でガスエンジンの性能を最大限発揮させるハイブリッド推進システムです。従来の重油焚エンジンを搭載する同型船と比較しCO2排出量を約30%削減することに加え、SOxやNOxの排出量を大幅に削減しました。また、同船の航路である海象の荒い津軽海峡でも、船員の複雑な操作なしで安全な航海を実現できるよう、最新の自動制御を開発、実装しました。下北丸は24年3月に就航して以来、260回以上(25年5月末時点)の営業運航を順調に完遂しました。今回の受賞は、環境対策が急務となっている内航貨物船業界において、環境性だけでなく、経済性、船員の労働環境も改善したうえで、実際の営業運航を実践し続けている点が高く評価されたものです。
当社は、今後もお客様との対話を通じて、ご要望・困り事を正確に把握し、環境性、経済性、船員の働き易さのバランスが取れた推進システムの最適解をお客様にご提案していきます。
【参考リンク】
シップ・オブ・ザ・イヤー(日本船舶海洋工学会HP)
https://www.jasnaoe.or.jp/soy/
【プレスリリース】世界初、ばら積み船向けにガスエンジンハイブリッド推進システムを納入(2023年12月26日付)
https://www.khi.co.jp/pressrelease/detail/20231226_1.html
【プレスリリース】内航石灰石運搬船 天然ガス専焼エンジン+バッテリハイブリッド推進システム船建造について(2021年9月30日付))
https://www.khi.co.jp/pressrelease/news_210930-1j.pdf
共創が実現したハイブリッド ~ばら積み船向け「LNG 専焼+電気の推進システム」(Answers)
https://answers.khi.co.jp/ja/mobility/20250407j-01/