POSCOから蒸気タービン発電設備を受注

2009年06月29日

 

 
 

川崎重工は、韓国の製鉄会社であるPOSCOから蒸気タービン発電設備を受注しました。納入先は同社光陽製鉄所で、2010年に引き渡す予定です。

今回受注した発電設備は、コークス乾式消火設備(CDQ(※1))に設置するもので、コークス炉にて乾留された赤熱コークスを不活性ガスにて消火し、その顕熱をボイラーで蒸気として回収し、発電に利用する設備です。

POSCOは1968年に韓国国営製鉄会社として設立され、2000年に民営化されたのち、2002年にPOSCOと社名変更しています。POSCOは1973年に浦項、1992年に光陽に一貫製鉄所を建設し、世界有数の製鉄企業に成長し、2008年の粗鋼生産量は世界第3位です。

当社は1956年から産業用蒸気タービンの製作を開始し、現在までに約340台を納入しており、POSCO向けにもCDQ用蒸気タービンを納入した実績を有しています。今回の受注は、これらの実績に加えて、当社製蒸気タービンの優れた性能やライフサイクルコスト、川崎重工グループへの高い信頼が総合的に評価されたものです。

当社は今後とも環境負荷低減に貢献する高効率発電設備の拡販に取り組み、エネルギー・環境ビジネスを積極的に展開していきます。

<CDQ用蒸気タービン設備概要>
1.納入先:POSCO 光陽製鉄所
2.蒸気タービン型式:抽気復水タービン
3.設備構成:蒸気タービン設備、発電機設備、電気・計装設備、復水設備

※1 乾式消火設備(Coke Dry Quencher)
コークス炉で乾留された赤熱コークスを、冷却塔内を流れる不活性ガスによって消火する設備。密閉した冷却塔内で消火されるため、従来の湿式消火により水蒸気として放散していた熱量を回収して発電が可能となる。