自社開発の産業用M7型ガスタービン 累計生産台数100台を達成

2009年01月26日

 
 

川崎重工は、産業用として自社で開発した6~8MWクラスの純国産ガスタービンM7型の累計生産台数100台を達成しました。同クラスのガスタービンとしては国内で初めて累計生産台数100台達成となります。1994年に初号機を納入して以来、15年間にわたり国内外の各種産業向けのコージェネレーション設備用として生産・納入を積み重ねてきました。

当社は、1972年に産業用ガスタービンの開発に着手して以来、非常用発電用、コージェネレーション用、機械駆動用などさまざまな用途向けのガスタービンを自社技術で開発してきました。その中で、コージェネレーション用としてM7型はそれまでに開発したガスタービンの出力を大幅に上回る6MWの高出力を得るために、一から設計・開発するところからスタートしました。そして、1994年にM7型の第1弾となるM7A-01型の初号機を納入しました。その後も、更なる高効率・高出力化のための開発を継続し、1999年には7MWのM7A-02型を、2007年には8MWのM7A-03型を、開発し納入してきました。
この一連のM7シリーズの開発で蓄積した技術は、現在当社が開発したガスタービンでは最大の出力となる20MWクラスのガスタービンL20A型に繋がっています。

また、環境負荷低減の要請に応えるための低NOx(DLE)燃焼器の開発や、ユーザーの熱と電気のデマンド変化にフレキシブルに対応できる熱電比可変型(PLUS)の開発など、M7型に求められる市場のニーズに応える機能を次々に開発してきました。

M7型ガスタービンはこのような出力レンジの拡大や高効率化、さらに付加機能開発によるシリーズの充実、また自社開発による高い信頼性や充実したアフターサービス体制を背景に、エネルギーの効率的な利用による省エネやCO2削減等の環境負荷低減を求めるユーザーに支持され、国内外の化学、電子機器、食品、紙・パルプ製造をはじめとするさまざまな産業分野の工場に次々と導入され、累計100台の生産を達成することとなりました。

当社は、エネルギーの有効利用と環境負荷低減の要求に応えるガスタービンとこれを搭載したコージェネレーションシステムの開発・生産に努めてきました。今後も引き続き、自社技術に支えられた純国産ガスタービンをベースとして、高効率で環境に配慮した、コージェネレーションシステムの開発・普及に注力していきます。