中・小型ロボット「Rシリーズ」を新発売

2008年09月29日

 

 

 

川崎重工は、中・小型ロボット「Rシリーズ」を新発売します。

「Rシリーズ」は、前身となる「Fシリーズ」の優れた性能をさらに進化させ、「ハイスピード」、「ラージトルク」、「ワイドワーキングレンジ」をコンセプトに、スピードアップや手首負荷能力※1の向上、動作領域の拡大などを図っています。また、外観についてもコンパクトで丸みを帯びたデザインを採り入れ、生産現場において温かみのある空間の演出をサポートします。この「Rシリーズ」は、組立・ハンドリング・シーリングなど、幅広い用途に適応させることができます。同時発売予定のコントローラ「Eシリーズ」も含め、フルモデルチェンジとなるカワサキの意欲作です。

「Rシリーズ」の発売第1弾となる「RS20N」は、従来の「Fシリーズ」の相当機種と比べて、最大速度を約20%向上、最大リーチはクラス最高を実現しながら、約18%の軽量化を実現しています。「RS20N」は、可搬質量、リーチ共にシリーズの中間に位置しており、「Fシリーズ」同様さまざまな可搬質量や動作範囲に対応する機種を展開し、順次発売していく予定です。

※1 手首トルク、イナーシャ(慣性モーメント)を向上させることにより、人間で言えば手首が強くなり、より遠くにある対象ワークを動かすことができます。

商品名 RS20N
発売予定日 2008年10月1日
販売価格※2 300万円
年間販売予定数 500台

※2 販売価格は、メーカー希望小売価格。
(オプションおよび消費税は含まず。)

1.主な特長

1) ハイスピード
  アームの軽量化、高出力/高回転小型モータの採用などにより、最高速度・加減速度を大幅に向上させました。さらに、負荷質量や姿勢に合わせて加減速度を変更し、常に最適なパフォーマンスを発揮することで、サイクルタイムの大幅な短縮を実現します。
2) ラージトルク
  高出力/高回転小型モータの採用、アーム剛性の強化などにより、手首負荷能力を向上させました。このことにより、ハンド、ツール、ワーク形状の選択の幅が大きく広がります。
3) ワイドワーキングレンジ
  最大リーチはもちろん、各軸の動作ストロークを拡大することにより、ロボットの下方や近傍の動作領域も拡大しています。これによりレイアウトの自由度がさらに高くなりました。
4) スリムですっきりしたアーム
  ハーネスを内蔵し、すっきりとした配線で周辺装置との干渉がありません。また、アームを極限までスリム化し、なめらかな形状とすることで、高密度設置を可能とし、作業エリアのコンパクト化に貢献します。
5) 高い環境適応性
  各関節部は二重シール構造、コネクタ部には防水コネクタを採用し、手首:IP67※3、基軸:IP65※4を実現しました。さらに、オプションで基軸:IP67にも対応可能です。
6) 高い拡張性
  オプションとして、内蔵の空圧機器や信号線を用意し、さまざまな適用に対応可能です。さらに、アーム各部にサービスタップを標準装備しており、追加の配線、配管も容易です。
   
  ※3、※4 IP数値について
・「IP6*」:粉塵が内部に侵入しない。
・「IP*5」:いかなる方向からの水の直接噴流によっても有害な影響をうけない。
・「IP*7」:規定の圧力、時間で水中に浸漬しても有害な影響をうけない。

2.主要諸元

機種 RS20N
アーム形式 垂直多関節型
動作自由度 6軸
最大リーチ 1,725mm
最大可搬質量 20kg
位置繰り返し精度 ±0.05mm
合成最大速度 11,500mm/s