LNG運搬船「SUN ARROWS」の引き渡し(川崎造船)

2007年11月12日


 

 

 

  川崎造船は、11月9日に広島ガス株式会社と株式会社商船三井が出資するMAPLE LNG TRANSPORT INC.(メイプル エルエヌジー トランスポート インク)向けLNG運搬船「SUN ARROWS(サン アローズ)」(当社第1593番船)を引き渡しました。

本船は、広島ガス向けにLNGを輸送する、積載容量19,100m3のLNG運搬船の第2番船で、商船三井により運航されます。

本船の引渡、主要目ならびに特長は次の通りです。
<引 渡>    
    2007年11月9日
     
<主要目>    
全長   151.00 メートル
長さ(垂線間)   140.00 メートル
幅(型)   28.00  メートル
深さ(型)   16.00  メートル
満載喫水(型)   7.60   メートル
総トン数   20,620 トン
載貨重量   11,142 トン
貨物タンク容積   19,176 m3 (-163℃、98.5%において)
主機関   川崎UA-120型蒸気タービン機関×1基
連続最大出力8,830キロワット×121回転/分
航海速力   約18.1ノット
定員   33名
船級   日本海事協会(NK)
船籍   バハマ
<特 長>
1) 本船は、3個のモス型球形独立型LNGタンクを持ち、19,176m3の液化天然ガスを輸送するLNG運搬船です。
2) LNGタンクには、当社が独自に開発した川崎パネル方式による防熱システムを採用し、高い防熱効果を得ています。
3) 貨物タンク区画は、二重船殻、二重底構造とし、LNGタンクはその内側に配置されているため、万一の船体損傷時でも直接タンクに損傷がおよばないよう安全に保護されています。
4) 荷役関係の監視・制御は、貨物積込/揚荷区域の見通しが良い位置に設けた荷役制御室で行います。荷役制御室には統合制御監視装置(IAS)が配置され、荷役関係の監視・制御のほか、機関状態監視を行えるようになっています。本IASは、開発時にオペレータの経験、意見を数多く取入れて、特にオペレータの操作性に配慮したシステムとしています。
5) 本船はサハリンを主要積地に予定しており、気温-25℃、海水温-2℃の寒冷地でも貨物輸送を行えるようにするため、耐氷構造や船首部への氷海塗装、可変ピッチプロペラ、フルエンクローズド型ブリッジ、氷海監視用の暗視カメラおよび強力なサーチライトの採用、さらに、その環境下での機器類の作動等に支障が無い対策を講じています。
6) 本船は、日本海事協会(NK)の船級付記符号 “PrimeShip-Fatigue Assessment”を適用したLNG船であり、NKの最新のガイドラインによる総合的な疲労強度要件を満足しています。