サイドスラスタの累計生産3,000台を達成

2007年11月07日


川崎重工は、このたび船舶用横方向推進装置である川崎サイドスラスタの累計生産3,000台を達成しました。

当社は、1967年に現在の明石工場(兵庫県明石市)において英国ビッカース社からの技術導入によりサイドスラスタの製造を始めました。その後、大型化の市場要求に応えるべく新型機の自社開発を進め、1971年からは、自社設計のサイドスラスタを製造しています。1986年に製造拠点を神戸工場(神戸市中央区)へ移し、1995年には武漢(中国)に第2の製造拠点として合弁会社武漢川崎船用機械有限公司を立ち上げ、現在に至っています。この間、積極的に技術開発に取り組み、KT型、KT-N型、KT-B型の新型機を開発してきました。現在は、大型機についてはKT-B5シリーズ5型番(1,800~3,500kW)、中小型機についてはKT-B3シリーズ7型番(320~1350kW)を生産しています。

サイドスラスタの需要は、近年の海運の隆盛に伴って急激に伸びており、離着岸時の操船用としてコンテナ船、フェリー等に広く採用されています。また、海洋調査、海洋作業における高度な操船用として、各種の調査船、オフショア用作業船等にも多数採用されています。当社は、本年度、過去最高の350台を生産する予定であり、武漢川崎船用機械が中国市場向けに製造・販売するサイドスラスタを合わせると、川崎グループとして年間で約500台を新造船に供給する世界屈指のサイドスラスタメーカーとなります。

当社は、今後も顧客の多様なニーズに応えた、経済的で信頼性に優れた高性能な製品の製造に注力していきます。

□累計生産3,000台目となったサイドスラスタの概要
搭載船大型コンテナ船(海外造船所建造)
型式KT-219B5
駆動動力2,500 kW
プロペラ径2.6 m