味の素インドネシア現地法人工場向け12MWコンバインド発電設備を納入

2007年04月24日


川崎重工は、東南アジアのガスタービン販売・サービス拠点Kawasaki Gas Turbine Asia Sdn Bhd社(カワサキ・ガスタービン・アジア、マレーシア・クアラルンプール)を通じて、現地エンジニアリング会社PT Euroasiatic社(ユーロアジアティック)と共同で、味の素(株)インドネシア現地法人の工場向けにガスタービンを核としたコンバイド発電設備を納入しました。

今回納入したシステムは、自社開発の7,000kW級カワサキガスタービン「M7A-02」を主機とする天然ガス焚きのガスタービン発電設備、排熱回収ボイラと蒸気タービン発電設備で構成されます。このシステムにより発生する12,000kWの電力と毎時55トンの蒸気は、工場内の生産設備に全量供給され、総合効率90%以上で運転することにより同工場のエネルギーコストの大幅な改善に寄与します。また、本システムは低Nox燃焼器の採用など環境面に配慮されており、本設備の導入により、同工場のCO2排出量を従来より約20%削減することができます。
なお、本システムは、当社がガスタービン発電設備・蒸気タービン発電設備の供給、PT Euroasiatic社がボイラや補機類一式の調達と現地工事を担当しました。

昨今の世界的な原油高およびインドネシアでの電力事情の悪化などにより、インドネシアでは天然ガスパイプラインの敷設が進んでいる都市部や工業地帯を中心に、ガス燃料を用いた自家発電設備が導入されつつあり、今後コンバインド発電設備を含むガスタービンコージェネレーションシステム需要が増加することが期待されています。
当社はインドネシア向けに、コージェネレーション、非常用発電設備として、1994年に納入した初号機を皮切りにこれまでに合計18台のカワサキガスタービンを納入しています。今回納入したシステムの核となるガスタービン「M7A-02」は当社の主力機種であり、2004年、2006年に相次いで受注するなど、現在までに6台の受注実績があります。
今回の当社システムの採用は、ガスタービンコージェネレーションシステムの優れた環境性能やライフサイクルコストはもとより、当社の高い技術力とインドネシアにおける過去の納入実績、さらに引き渡し後のサポート体制などが総合的に高く評価されたものです。

今回の納入を機に、当社は東南アジア地域のガスタービン営業・サービス拠点 Kawasaki Gas Turbine Asiaを通じて東南アジア地域でのさらなるコージェネレーションシステムの市場開拓を強化します。また、東南アジアほか、米州、欧州、日本を含むアジア極東地域においても現地販売拠点を活用し、世界4極体制により事業を積極的に展開していきます。