新開発の「M7A-03」ガスタービンを駆動源とするコージェネ「PUC80D」を販売開始

2006年10月18日

川崎重工は、新開発の7,000kW級ガスタービン「M7A-03」を駆動源とする「PUC80D」コージェネレーションシステムの販売を開始します。

「M7A-03」形ガスタービンは、高効率・高信頼性を誇る当社ガスタービンM7A形をベースに、当社が長年培ってきた産業用中小型ガスタービンの開発技術と航空機用ジェットエンジンに関する高度な要素技術を結集しコージェネレーションシステム用に新開発しました。本ガスタービンは、世界最高水準の熱効率35%を実現した高性能ガスタービンL20A(20MW級)の開発において実証された数多くの最新技術を採用した世界最高レベルの熱効率を備えており、次の特長をもっています。

希薄予混合燃焼方式によるDLE(Dry Low Emission)システムを採用し、NOxの厳しい国内規制値80ppm(O2=0%)でも適合可能なことから、脱硝設備が不要です。
最新の材料や冷却技術により耐久性を向上しました。

「PUC80D」は、この進化を遂げた「M7A-03」形ガスタービンを駆動源とするコージェネレーションシステムです。発電効率はもとより、総合熱効率にも優れており、CO2削減対策にも有効なことから地球環境への負荷低減に貢献します。さらに、アベイラビリティの向上とトータルライフサイクルコストの低減も図っています。

近当社は、独自設計による産業用ガスタービンを適用したガスタービン発電設備を開発するなど、常にエネルギーの有効利用を実現する効率的なシステムの開発に努めてきました。今後とも、純国産ガスタービンの開発・製造技術を基盤に、さらに高効率で環境に配慮したガスタービンをはじめ、トータルエネルギーシステムの開発、導入提案、拡販に注力していきます。

□主要諸元
発電端出力 7,230kW
発電端効率 32.4%
総合効率 81.7%
蒸気発生量 15.7t/h
蒸気圧力 0.83MPaG
NOx発生量 80ppm(O2=0%)以下
使用燃料 都市ガス13A
燃料消費量 1,977Nm3/h
(LHV=40.6MJ/ m3N)
条件: 吸気温度15℃
大気圧力101.3kPa(高度0m相当)
吸気圧損=0.98kPa、排気圧損=2.94kPa