中国北京市向けコージェネレーションシステムを初受注(カワサキマシンシステムズ)

2006年10月17日

 


 

  川崎重工グループのカワサキマシンシステムズは、中国電力技術進出口公司と共同で、中国最大の熱供給会社である北京市熱力集団有限責任公司向け1,440kWガスタービンコージェネレーションシステムを受注しました。当社が中国において、カワサキガスタービンを主機とするコージェネレーションシステムを受注したのは今回が初めてです。

今回受注したシステムは、1,500kW級カワサキガスタービン「M1A-13D」を主機とする天然ガス焚きのガスタービン発電設備と排熱回収ボイラで構成されます。本システムは、北京市熱力集団が市内に保有する熱供給ステーションに設置され、北京西駅およびその周辺地域に1,440kWの電力と毎時4.6トンの蒸気を供給します。これにより、従来の石炭焚きボイラによる熱供給と比べて蒸気1トン当たり一次エネルギーの消費が約50%節約され、効率的なエネルギー供給を実現するとともに、CO2排出量についても88%削減されることになります。なお、本システムは、当社がガスタービン発電設備の供給および全体システムの提案、中国電力技術進出口公司が詳細設計と現地施工工事、現地調達を担当し、2007年5月に完成する予定です。

北京市熱力集団は、市内に1,700箇所の熱供給ステーションを有する中国最大の熱供給会社です。同社は、本システムの導入を熱供給量の増加および環境対策の重要モデルプロジェクトと位置付けており、今後も同様のプロジェクトを計画しています。当社は本プロジェクトに対し、技術支援や運転員の教育などの協力も行っていきます。

今回のコージェネレーションシステムの受注は、ガスタービンの優れた環境性能やライフサイクルコストはもとより、川崎重工グループの高い技術力とアジア地域における過去の納入実績、さらに同社に対するエネルギーの高効率利用および省エネのためのコージェネレーションシステム導入技術支援や経済性評価への取り組み等が総合的に評価されたものです。

近年、中国では急速な経済成長に伴い電力事情の逼迫や環境問題が深刻化しており、国家レベルで地域分散型コージェネレーションシステムの普及を推進しています。当社は、2005年7月に上海事務所を設置して本格的な事業展開に乗り出しており、今回の初受注を機に、今後拡大が期待される中国市場におけるコージェネレーションシステムの拡販に注力していきます。