145,000m3型LNG運搬船「NIZWA LNG」の引渡し(川崎造船)

2005年12月19日

 

川崎造船は、12月19日にORYX LNG CARRIER S.A.(オリックス エルエヌジー キャリアー エス エー)向けLNG運搬船「NIZWA LNG(ニズワ エルエヌジー)」(当社第1562番船)を引渡しました。

本船は川崎造船が開発し、国内外の顧客から高い評価を受けている145,000m3型LNG運搬船の第5番船となります。

本船の工程、主要目ならびに特長は次のとおりです。

<工 程>  
  起工 2004年 10月 18日
  進水 2005年 1月 7日
  引渡し 2005年 12月 19日
     
<主要目>  
  全長 289.50 メートル
  長さ(垂線間) 277.00 メートル
  幅(型) 49.00 メートル
  深さ(型) 27.00 メートル
  満載喫水(型) 11.90 メートル
  総トン数 118,608 トン
  載貨重量 77,252 トン
  貨物タンク容積 145,469 m3(-163℃、98.5%において)
  主機関 川崎 UA-400型蒸気タービン機関×1基
連続最大出力26,900キロワット×80回転/分
  航海速力 約19.5ノット
  定員 49名
  船級 日本海事協会(NK)
  船籍 パナマ

<特 長>
1. 本船は、4個のモス型球形独立型LNGタンクを持ち、145,469m3の液化天然ガスを輸送する大型LNG運搬船です。
2. LNGタンクには当社が独自に開発した川崎パネル方式による防熱システムを採用し、高い防熱効果によりガスの蒸発率を約0.15%/日としています。
3. 貨物タンク区画は、二重船殻、二重底構造とし、LNGタンクはその内側に配置されているため、万一の船体損傷時でも直接タンクに損傷がおよばないよう安全に保護されています。
4. 操舵室は、最先端の電子航海機器を装備し、従来分散配置していた航海機器を集中配置して操作性の向上を図るとともに、全周に窓を配置して360度の視界を確保し、太洋航行中にはワンマン操船が可能となっています。
5. 荷役関係の監視・制御は、船橋下の居住区前面、貨物積込・揚荷区域の見通しがよい位置に設けた荷役制御室で行います。荷役制御室には川崎重工と共同開発した統合制御監視装置(IMCS)が配置され、荷役関係の監視・制御のほか、機関状態監視を行えるようになっています。
本IMCSは、開発時にオペレータの経験、意見を数多く取入れて、特にオペレータの操作性に配慮したシステムとしています。