自社開発の純国産高効率ガスタービン「L20A」を搭載した25MWコンバインドサイクル発電設備を受注

2005年08月10日

川崎重工は、大阪ガス株式会社がダイハツ工業株式会社滋賀(竜王)工場内で実施するオンサイト熱電併給事業向けに、総出力25MWのコンバインドサイクル発電設備をフルターンキーで受注しました。本発電設備には、当社が自社開発した純国産の20MW級高効率ガスタービン「L20A」が採用されています。

本発電設備は、高効率ガスタービン「L20A」1基、排熱回収ボイラ1基および蒸気タービン1基から構成されており、主要構成機器はいずれも当社が製造します。
本発電設備により供給する電気や蒸気は、ダイハツ工業滋賀(竜王)工場内の動力源や熱源として利用され、CO2削減などの環境対策や総合エネルギー効率の大幅な改善に寄与するものと期待されています。

本発電設備の主機となるガスタービン「L20A」は、1998年から自社技術にて開発を進めてきた最新鋭の純国産高効率ガスタービンです。2000年9月に初号機が完成、2001年11月より当社明石工場に「L20A」を用いたコージェネレーション設備を設置し、工場内に電気と蒸気を供給しています。また、2004年には千葉食品コンビナート内でのオンサイト熱電併給事業用として、千葉みなと発電所向けに商用初号機を納入しました。今回の受注は、「L20A」の高効率、高信頼性が大阪ガスから高く評価されたものです。これにより、「L20A」の受注基数は国内向けに5基、海外向けに3基の計8基となり、好調な実績をあげています。

当社の産業用ガスタービンは、1974年に自社開発した産業用ガスタービン「S1A-01」型を使用した非常用ガスタービン発電装置を発売して以来、これまでに非常用発電装置、コージェネレーション発電システムで高い信頼を得ており、現在では150kw~20,000kw級までのガスタービンを保有しています。また、きめ細かなアフターサービス体制により、国内では産業用ガスタービン分野で6,000台以上の納入実績を持つトップメーカーとして、常に60%以上のシェアを確保しています。

ガスタービンは環境適合性に優れ、総合熱効率の高さから、温暖化防止や環境負荷低減といった地球環境保全に最適な原動機として、需要拡大が期待されています。当社は「L20A」をはじめとする自社開発ガスタービンを用いた発電設備の拡販を一層積極的に展開していきます。

今回受注したコンバインドサイクル発電設備の概要は、以下のとおりです。


・設備概要

設備構成・コンバインドサイクル発電設備「PUCS250」
<機器構成>
「L20A」ガスタービン×1基
排熱回収ボイラ×1基
蒸気タービン×1基
燃料都市ガス13A
発電出力25MW