韓国向け「川崎式BK117C-2型 消防ヘリコプター」を納入

2005年04月19日

 

川崎重工は、最新鋭の「川崎式BK117C-2型消防ヘリコプター」を韓国忠清北道消防本部に納入しました。本機は、昨年現代自動車より受注したもので、当社として初めての海外向け「C-2型」ヘリコプターの納入となります。また、「C-2型」の消防ヘリコプターとしては川崎市向けに続く2機目です。なお、完成した機体は、当社のパイロットが岐阜工場より福岡・釜山を経由して、忠清北道まで実際に操縦して納入しました。

「川崎式BK117ヘリコプター」は、当社が欧州のヘリコプターメーカーMBB社(メッサーシュミット・ベルコウ・ブロウム社、現ECD社:ユーロコプタードイツ社)と共同開発したヘリコプターで、物資・人員輸送、消防・防災、警察、ドクターヘリ(救急救命)など多用途に活用される中型双発機です。また同機は、優れた安全性・操縦性、コンパクトな機体形状、担架などの長尺物の搬出入に適した大型の機体後部観音開きドアを特長とし、国産ヘリコプターとして1983年の初号機納入以来改良を重ね、優れた技術力と高い信頼性により国内で約140機、全世界で約500機の販売実績を誇るベストセラー機です。なお、本機をもって韓国向けBK117シリーズの納入機数は累計15機となります。

「C-2型」は、従来型の特長を活かしながら、以下の改善が施されています。

(1) 従来型機からキャビンスペースを約30%拡大し、最大全備重量を約7%、航続距離を約30%向上し、飛行能力・輸送能力を大幅に向上。
(2) 新型メインローター・ブレードを採用することで、騒音・振動を大幅に低減。
(3) 新型操縦室による広い視界と、統合計器システムにより計器の配列をシンプルにするなど快適な操縦環境を実現。

今後も当社は、優れた技術力と高い信頼性、国産機ならではのきめ細やかなサポート体制を活かし、「川崎式BK117C-2型ヘリコプター」の積極的な営業活動を展開していきます。