タイ向け7,000kW級コージェネレーションシステムを受注

2005年03月17日

川崎重工は、東南アジアのガスタービン販売・サービス拠点Kawasaki Gas Turbine Asiaを通じて、タイの大手タイル製造会社 Siam Ceramic Group Industries CO.,Ltd.(サイアム セラミック グループ インダストリーズ社、以下SCGI)向け7,000kW級コージェネレーションシステムを現地のLPG供給会社 Picnic Corporation Public CO.Ltd.社(ピクニック社)より受注しました。なお、本システムは2005年夏に納入予定です。

今回受注したシステムは、カワサキガスタービン「M7A-02」を主機とする天然ガス焚きガスタービン発電設備で、バンコク郊外サラブリ県のSCGI社敷地内に設置後、ピクニック社の運営により7,000kWの電力と12百万Kcal/時 の乾燥用排気ガスを、タイル製造工場に供給します。当社がタイ国内で「M7A-02」を主機とするコージェネレーションシステムを受注したのは今回が初めてです。

SCGI社は、タイの大手素材・製紙・化学グループである Siam Cement Group(サイアム セメント グループ)傘下のタイル製造会社で、タイ国内でトップシェアを有し、海外への輸出も行っています。本システムの導入により、同社は電力および乾燥用熱利用に関わるエネルギーコストの大幅な改善を図ります。

タイでは、経済危機後、堅調な都市化や工業化が進展しており、増加するエネルギー需要への対応と環境対策のために小規模分散型で高効率な発電システムの導入を支援する政策を進めています。その中でガスタービンコージェネレーションシステムは、発電を含めた総合エネルギー効率が非常に高く、かつエネルギーコスト改善に大きく寄与することから、今後、需要の拡大が期待されています。

当社は、これまで東南アジアにおいてコージェネレーションや非常用発電設備向けに、合計約40台のカワサキガスタービンを納入した実績を持っています。今回のコージェネレーションシステムの受注は、ガスタービンコージェネレーションシステムの優れた環境性能やライフサイクルコストはもとより、当社の高い技術力と東南アジアにおける数多くの納入実績が総合的に高く評価されたものです。

本件の受注を機に、当社は今後とも Kawasaki Gas Turbine Asia を通じて東南アジア地域でのさらなるコージェネレーションシステムの市場開拓に注力し事業拡大を図っていきます。また、東南アジア以外の米州、欧州、日本を含むアジア極東地域においても、現地販売拠点を核として積極的に事業展開を行い、世界4極体制で拡販に注力していきます。