LPG運搬船「RHOURD ENOUSS」の引渡し(川崎造船) 2004年12月07日 川崎造船は、12月6日にLPG運搬船「RHOURD ENOUSS(ロウル デノウス)」(当社第1547番船)を引渡しました。 本船は、アルジェリアの国営石油ガス会社であるSONATRACH(ソナトラック)社の英国法人SONATRACH PETROLEUM CORPORATION(SPC)社より当社が受注した3隻の最新鋭LPG運搬船の2番船で、SPC社の英国船舶子会社であるRHOURD ENOUSS TRANSPORTATION CORPORATION社に引渡されます。 当社はこれまでSPC社向けに3隻のLPG運搬船を建造しており、本船は同社向けに引渡す4隻目のLPG運搬船になります。また、当社がこれまで建造したLPG運搬船は、本船で39隻になります。 <工 程> 起工 : 2004年 2月28日 進水 : 2004年 4月 9日 引渡 : 2004年12月 6日 <主要目> 全長 204.92 m 長さ(垂線間) 200.45 m 幅(型) 32.20 m 深さ(型) 20.20 m 満載喫水(型) 12.10 m 総トン数 35,306 t 載荷重量 44,399 t 貨物タンク容積 59,392 m3 主機関 川崎-MAN B&W 6S60MC-C型ディーゼル機関×1基 連続最大出力13,560キロワット×105回転/分 航海速力 約17.1 ノット 定員 30名 船級 Det Norske Veritas(DNV) 船籍 リベリア <特 長> 1) 本船には、低温で液化されたLPGに加え、アンモニアなどを積むため、船体から自由に収縮する独立型貨物タンクを4区画の船倉内に4基設けています。 2) 本船には、当社が開発した新船首(SEA-ARROW)を採用し、船が航走する際に造る船首波による抵抗を極限まで減少させ推進性能の大幅向上を計っています。 3) 貨物タンクには、-50℃までの貨物を積み込むことができるように低温用特殊鋼材が使用され、周囲は発泡ウレタンを用いた防熱が施されています。 4) 再液化装置には3段コンプレッサーを採用している他、カーゴヒーター、カーゴベーパライザ、ブースターポンプ、エアレーションファンを備え、効率の良い荷役が可能となっています。 5) 操舵室は、最先端の電子航海機器を装備し、従来は分散配置していた航海機器を統合配置して操作性の向上を計り、ワンマンブリッジを示す船級符号NAUT-OCを取得しています。またトラッキングコントロールシステムを搭載することにより、航路計画を容易かつ高精度に行えるようになっています。 6) 主機関には、省燃費型の超ロングストローク2サイクル低速ディーゼル機関が採用されており、さらに川崎フィン付ラダーバルブの採用により、燃料消費量の低減が図られています。また、電子式シリンダ注油器を装備し、シリンダ油消費の低減を図っています。 7) 機関部および貨物部の制御を一体化したIAS(Integrated Automation System)を採用し、各機器、弁の集中監視および制御を制御室より行うことが可能です。 ニュース一覧 プレスリリース一覧