高速型除雪ドーザ「AUTHENT 55DV」および「70DV」を新発売

2004年08月03日

川崎重工は、時速49kmの走行が可能で、国土交通省「排出ガス第2次基準値」に対応した高速型除雪ドーザ「AUTHENT 55DV」および「70DV」を8月16日から新発売します。

高速型除雪ドーザは当社独自の製品であり、標準型の除雪ドーザに比べ約2倍の発進加速性能をもつとともに、最高時速は標準型の35km/h前後に対し49km/hの高性能を実現し、交通渋滞を引き起こすことなく次の除雪現場へ移動できるため、効率良く除雪作業を行えます。高速型除雪ドーザは49km/hの最高速度を達成するため、標準型の除雪ドーザと比べ大型エンジンを搭載し、ロックアップ機構付きオートマチックトランスミッション(※1)を採用しています。また高速移動時の走行安定性や運転者の快適性を維持するために、フロント側にはダイナミックダンパー、リア側にはサスペンションとショックアブソーバ(※2)をそれぞれ標準装備するとともに、高性能スノータイヤ、全油圧ディスクブレーキを装備することで、雪道での牽引力・制動力を向上し、快適な乗り心地と安定した走行を実現しています。

今回新発売する「AUTHENT 55DV」および「70DV」は、それぞれ96kW、154kWの高出力エンジンを搭載して出力向上を実現するとともに、排出ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)および粒子状物質(PM)などの排出を大幅に削減し、国土交通省が2003年10月に導入した建設機械の排出ガス規制「排出ガス第2次基準値」をクリアしています。また冷却システムを、従来のエンジン直接駆動型から油圧モータ駆動型(※3)に変更するとともに、冷却ファンの大径化と低回転化により、エンジンからの騒音を大幅に削減、国土交通省低騒音基準値をクリアしています(12月認可予定(※4))。

当社は、1961年からホイールローダの生産を開始し、多様な現場ニーズに対応して各種専用アタッチメントを開発してきました。高速型除雪ドーザは、移動時間の短縮というニーズに応えるべく、当社が蓄積してきた高度な技術を応用した独自製品です。当社は、今後も独自性のあるホイールローダの開発および販売に注力していきます。

※1ロックアップ機構付きオートマチックトランスミッション
除雪作業時はトルコンのシステムを用い、回送時には自動的にエンジンとトランスミッションを直結 (ロックアップ)し、トルコンによる動力損失をなくして高速走行を可能にし、経済性を向上させる機構。
※2リア側へのサスペンションとショックアブソーバは「AUTHENT 70DV」にのみ装備しています。
※3油圧モータ駆動型冷却ファン
油圧モータを動力源として駆動する冷却ファンで、冷却水温に応じてファン回転数を制御しています。
「AUTHENT 70DV」にのみ装備しています。
※4認可予定は 「AUTHENT 55DV」のみ。「70DV」は対象外です。