石炭焚き自家発電設備を相次いで受注

2004年06月23日

川崎重工は、石原産業株式会社向けおよび日本甜菜製糖株式会社向けに、石炭焚き自家発電設備を相次いで受注しました。本発電設備は当社がフルターンキー契約(土木・据付け工事込み)で受注したもので、設備の完成は石原産業向けが2005年6月、日本甜菜製糖向けが同年9月の予定です。

石原産業向け自家発電設備は、同社四日市工場(三重県四日市市)の酸化チタン等製造設備で使用される38,000kWの電力と200T/Hの蒸気を供給する設備であり、日本甜菜製糖向け発電設備は、同社美幌製糖所(北海道網走郡美幌町)の製糖設備で使用される6,500kWの電力と80T/Hの蒸気を供給する設備です。
従来、石原産業・四日市工場および日本甜菜製糖・美幌工場では、自家発電用として重油焚き発電設備を稼動してきました。今回、既設設備に代替して本発電設備を新設し、重油から安価な石炭へ燃料転換をはかることにより、今後一層安定的な電力および蒸気の供給体制を確立するとともに、両工場の使用電力、蒸気の大幅なコストダウンを実現することが可能になります。
なお、日本甜菜製糖向けとしましては、既に芽室製糖所向けに同様の石炭焚き自家発電設備(15,000kW、170T/H)が現在建設工事中で、2004年10月運転開始予定です。

今回受注した2件の自家発電設備は、発電用ボイラ、蒸気タービン・発電機を中心に、石炭灰処理設備、石炭貯蔵・搬送設備を備えているほか、環境関連設備として、排煙脱硝設備や排煙脱硫設備、集塵設備を採用しており周辺環境へ配慮した仕様となっています。

当社は、火力発電設備をフルターンキーで納入した多数の実績を有するとともに、設備の中心機器である石炭ボイラで約50缶、蒸気タービンで約300台の豊富な実績を持ちます。また、2003年にはフィリピン向け210MW石炭火力発電所も受注しており、今回の連続受注では、これらの実績が客先の高い評価を得ました。

今後とも当社は、高効率で信頼性の高い火力発電設備を多数納入した実績と、ボイラ、蒸気タービンはもとより、石炭ミル、石炭灰処理設備、排煙処理設備、石炭貯蔵・搬送設備等、火力発電設備のほとんどの主要機器を製品ラインナップとして持つ技術力を活かして、さまざまな発電設備の分野において、国内外を問わず積極的な営業活動を展開します。