145,000m3型LNG運搬船「エネルギーフロンティア」の引渡し(川崎造船)

2003年09月16日

川崎造船は、本日、東京エルエヌジータンカー株式会社向けLNG運搬船「エネルギーフロンティア」(当社第1520番船)の引渡しを行います。

本船は世界の多くのLNG基地との整合性を持ち、また、既存のLNG運搬船の大きさをベースとしつつ、従来よりも10,000m3多い145,000m3のLNG積載容量を有するLNG運搬船として当社が開発した145,000m3型LNG運搬船の第1番船です。

本船の工程、主要目ならびに特長は次の通りです。

1.工 程
起工 2002年 6月26日
進水 2002年11月 8日
引渡 2003年 9月16日
2.主要目
全長 289.50 m
長さ(垂線間長) 277.00 m
幅(型) 49.00 m
深さ(型) 27.00 m
満載喫水(型) 11.404m
総トン数119,381 t
載貨重量 71,642 t
貨物タンク容積145,385 m3(-163℃、98.5%において)
主機関 川崎UA-400型蒸気タービン機関×1基
連続最大出力 26,900KW×80回転/分
航海速力 約19.5ノット
定 員 43名
船 級 日本海事協会(NK)
船 籍 日本(東京)

3.特長
1)本船は、4個のモス型球形独立型LNGタンクを持ち、145,385m3の液化天然ガスを輸送するLNG運搬船です。
2)LNGタンクには当社が独自開発した川崎パネル方式による防熱システムを採用し、高い防熱効果によりガスの蒸発率を約0.10%/日としています。
3)貨物タンク区画は、二重船殻・二重底構造とし、LNGタンクはその内側に配置されているため、万一の船体損傷時でも直接タンクに損傷が及ばないよう安全に保護されています。
4)操舵室は、最先端の電子航海機器を装備し、従来分散配置していた航海機器を集中配置して操作性の向上を計るとともに、全周に窓を配置して360度の視界を確保し、太洋航行中にはワンマン操船が可能となっています。
5)荷役関係の監視・制御は、船橋下の居住区前面、貨物積込/揚荷区域の見通しが良い位置に設けた荷役制御室で行います。荷役制御室には新規開発した統合制御監視装置(IMCS)が配置され、荷役関係の監視・制御のほか、機関状態監視を行えるようになっています。本IMCSは、開発時にオペレータの経験や意見を数多く取入れて、特にオペレータの操作性に配慮したシステムとしています。