フルオートエアコンを標準装備 排出ガス第2次基準値対応の新型ホイールローダ「AUTHENT 80ZV」を新発売

2003年07月28日

 

川崎重工は、国土交通省の「排出ガス第2次基準値」に対応した、新型ホイールローダ「AUTHENT 80ZV」を8月1日より新発売します。

今回発売する「AUTHENT 80ZV」は、主に砕石などをトラックに積込むバケット容量3.4mの大型ホイールローダです。また、アタッチメントを替えることで多用途の作業が可能です。

「AUTHENT 80ZV」は、国土交通省が2003年10月から導入する建設機械の排出ガス規制「排出ガス第2次基準値」をクリアしたインタークーラー付エンジンを搭載し、排出ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)および粒子状物質(PM)などの排出を大幅に削減しています。さらに、従来機(AUTHENT 80ZA)比で21%の出力向上を実現しています。

冷却システムは、従来のエンジン直接駆動型から油圧モータ駆動型(※1)に変更し、標準装備としました。また、冷却ファンを大径化し低回転化することにより、エンジンからの騒音を大幅に低減しています。
さらに、ダンピングクリアランス(積込み高さ)とダンピングリーチを大きくし、バケット容量を増加させたことにより、ダンプトラックへの積込み作業と荷切り作業(※2)の効率を高めています。また、ホイールローダとして初めてフルオートエアコンを標準装備するなど、快適性にも配慮しています。

「AUTHENT 80ZV」の特長および主要諸元は、次のとおりです。

□作業性の向上

ハイクオリティとハイパワーを兼ね揃えたエンジンを搭載し、余裕のある出力で作業できます。
ダンピングクリアランス(ダンプトラックへの積込み高さ)を45mm、ダンピングリーチを65mm大きくし、刃先までの距離を伸ばした大容量バケットにより、荷役性能(積込みと荷切り)を向上させています。
作業用の角型ハロゲンランプに加え、新たに前照灯にもハロゲンランプを採用し、夜間作業の効率を高めています。

□環境対応性の向上

インタークーラー付エンジンを搭載し、「排出ガス第2次基準値」をクリアしています。
油圧モータ駆動型冷却システムを採用し、冷却ファンの騒音を大幅に削減し、さらにファン回転を制御することで、省エネにも貢献します。

□居住性・操作性の向上

ドアの開き角度を従来の65度から90度に大きくし、乗降性を向上させています。
運転席前のダッシュボードの形状を変更し、足元スペースのゆとりを確保しました。また、キャブの大型化とあわせ、ピラーレスの大型平面ガラスを採用し、視認性と操作性を高めています。
テレスコピック(上下)・チルト(前後)機能付ステアリングを装備するとともに、多調整式高級シートを装備し、オペレータが快適な姿勢で運転できます。
荷役システムにパイロットオペレートコントロール方式を採用し、コントロールレバー操作力を半減しています。
フルオートエアコンを標準装備し、居住性を向上しています。

□メンテナンス性

全油圧ブレーキを採用し、信頼性を高めています。
プロペラシャフトの給脂間隔(メンテナンス期間)を250時間から2,000時間に大幅に延長しています。


※1 油圧モータ駆動型冷却ファンは、油圧モータを動力源として駆動するもので、冷却水温に応じてファン回転数を制御しています。
※2 積荷の形状を整えるため、バケットを用いて、積荷の上部を削リ取り、台形状とします。トラックによるの運送途中に荷をこぼさないようにするため適当な高さまで上部を取り除きます。