高速型除雪ドーザ「AUTHENT 65DV」を新発売

2003年07月22日

川崎重工は、時速49kmの走行が可能で、国土交通省「排出ガス第2次基準値」に対応した高速型除雪ドーザ「AUTHENT 65DV」を8月1日から新発売します。

高速型除雪ドーザは当社独自の製品であり、従来型の除雪ドーザに比べ約2倍の発進加速性能をもつとともに、最高時速は従来型の35km前後に対し49km以上の高性能を実現し、交通渋滞を引き起こすことなく次の除雪現場へ移動できるため、効率良く除雪作業を行えます。高速型除雪ドーザは49km以上の最高速度を達成するため、標準的な除雪ドーザと比べ大型エンジンを搭載し、ロックアップ機構付きオートマチックトランスミッション(※1)を採用しています。また高速移動時の走行安定性や運転者の快適性を維持するために、フロント側にはダイナミックダンパー、リア側にはサスペンションとショックアブソーバをそれぞれ標準装備するとともに、高性能スノータイヤ、全油圧ディスクブレーキを装備することで、雪道での牽引力・制動力を向上し、快適な乗り心地と安定した走行を実現しています

今回新発売する「AUTHENT 65DV」は、従来機「AUTHENT65DA」の代替機種で、135kWの高出力エンジンを搭載して、14%(従来機65DA比)の出力向上を実現するとともに、排出ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)および粒子状物質(PM)などの排出を大幅に削減し、国土交通省が2003年10月に導入する建設機械の排出ガス規制「排出ガス第2次基準値」をクリアしています。
また冷却システムを、従来のエンジン直接駆動型から油圧モータ駆動型(※2)に変更するとともに、冷却ファンの大径化と低回転化により、エンジンからの騒音を大幅に削減、国土交通省低騒音基準値をクリアしています(9月認可予定)。
さらに、5月に発売開始した標準機の新型「AUTHENT65ZV」と同様に、居住性と操作性を向上させるため、フルオートエアコン、テレスコピック・チルト機能付ステアリングを採用したほか、乗降性を高めるためにキャビンのドア下部に取っ手を追加して地上からの開閉を可能にしています。

当社は、1961年からホイールローダの生産を開始し、多様な現場ニーズに対応して各種専用アタッチメントを開発してきました。高速型除雪ドーザは、移動時間の短縮というニーズに応えるべく、当社が蓄積してきた高度な技術を応用した独自製品です。当社は、今後も独自性のあるホイールローダの開発および販売に注力していきます。

※1 ロックアップ機構付きオートマチックトランスミッション

除雪作業時はトルコンのシステムを用い、回送時には自動的にエンジンとトランスミッションを直結(ロックアップ)し、トルコンによる動力損失をなくして高速走行を可能にし、経済性を向上させる機構。


※2 油圧モータ駆動型冷却ファン

油圧モータを動力源として駆動する冷却ファンで、冷却水温に応じてファン回転数を制御しています。



□主要諸元表