LPG運搬船「CLIPPER STAR」の引渡し(川崎造船)

2003年03月26日

 

川崎造船は、3月26日に、LPG運搬船「CLIPPER STAR:クリッパー スター」(当社第1522番船)を、PARTREDERIET CLIPPER STAR DA社(パートレデリエット クリッパー スター ディーエイ、ノルウェー)へ引渡しました。本船は、同型船5隻からなるLPGプロジェクトの第1番船で、ノルウェーの海運会社であるSolvang ASA社(ソルバング エーエスエー)により運航されます。

本船の引渡しにより当社のLPG運搬船の建造隻数の累計は34隻となります。

なお、本船の工程・主要目および特長は次の通りです。

<工 程>  
起工 2002年 6月26日
進水 2002年 8月20日
引渡 2003年 3月26日
   
<主要目>  
全長 205.00 m
長さ(垂線間) 195.00 m
幅(型) 32.20 m
深さ(型) 20.20 m
満載喫水(型) 12.00 m
総トン数 34,970 t
載貨重量 44,807 t
貨物タンク容積 59,342 m3
主機関 川崎-MAN B&W 5S60MC-C型ディーゼル機関×1基
  連続最大出力11,275キロワット×105回転/分
航海速力 約16.2 ノット
定員 31名
船級 Det Norske Veritas(DNV)
船籍 ノルウェー(Norwegian International Ship Register:NIS)


<特 長>

1) 本船は、当社の得意とするLPG運搬船の主力商品として新たに開発した船型を採用しており、ブタン・プロパン等の通常のLPGに加えて、アンモニアを搭載することができる多目的LPG運搬船です。
2) 本船には、低温で液化されたLPG/アンモニア等を積むため、船体から自由に収縮する独立型貨物タンクを4区画の船倉内に4基設けています。
3) 貨物タンクには、-48℃までの貨物を積み込むことができるように低温用特殊鋼材が使用され、周囲は発泡ウレタンを用いた防熱が施されています。
4) 再液化装置には3段コンプレッサーを採用している他、カーゴヒーター、カーゴベーパライザ、ブースターポンプ、エアレーションファンを備え、多様な港において効率の良い荷役が可能となっています。
5) 主機関には、省燃費型の超ロングストローク2サイクル低速ディーゼル機関が採用されており、さらに川崎フィン付ラダーバルブの採用により、燃料消費量の低減が図られています。また、電子式シリンダ注油器を装備し、シリンダ油消費の低減を図っています。
6) 機関部および貨物部の制御を一体化したIAS(Integrated Automation System)を採用し、各機器、弁の集中監視および制御を制御室より行うことが可能です。