世界最高の燃料消費量削減率を達成した排熱投入型吸収冷温水機「シグマエースジェネリンク1.4シリーズ」を新発売(川重冷熱工業)

2002年11月25日

 

川重冷熱工業は、ガスエンジン冷却水の排熱回収としては世界最高のガス消費量削減率25%以上を達成した排熱投入型吸収冷温水機「シグマエースジェネリンク1.4シリーズ」を、12月1日から発売します。
本シリーズは、281~2,216kW(80~630RT)14機種をラインアップしています。

吸収冷温水機は、熱エネルギーを冷温水に変換する省エネルギー機器で、フロンを冷媒として用いないクリーンなコージェネレーション用空調機として、ホテル、病院、工場などで広く使用されています。また、コージェネレーションは、省エネルギーや環境対策への社会的ニーズの高まりから増加傾向にあります。排熱投入型吸収冷温水機「ジェネリンクシリーズ」は、ガスエンジンコージェネレーションシステムに組み込まれる製品で、ガスエンジン冷却水の排熱を回収しガス消費量を削減でき、年々その需要を伸ばしています。

今回発売する「シグマエースジェネリンク1。4シリーズ」(母機COP1.29、ガス消費量削減率25%)は、二重効用機で世界最高レベルのCOP1。29(JIS基準ではCOP1.4)を達成した吸収冷温水機「シグマエース 1.4シリーズ」の技術と、従来製品「ジェネリンクシリーズ」の技術を、東京ガス(株)の支援を得て併合しました。また、本シリーズは、従来機と同じ設置面積に収まるよう、熱交換器の寸法をほぼ変更することなく、世界最高のガス消費量削減率を達成することに成功しました。

「シグマエースジェネリンク1。4シリーズ」の特長は、当社従来機(母機COP1.0、ガス削減率15%)に比べ、定格時ガス消費量を30%削減した、超省エネルギー機種であるとともに、負荷率約45%以下では排熱のみで運転が可能です。また、排熱回収量を従来機比1。5倍まで高め、大容量排熱回収を実現しています。これにより、例えば739kW (210RT)機では、従来機の排熱回収容量が100kWガスエンジンまででしたが、「シグマエースジェネリンク1.4」は150kWガスエンジンの排熱回収まで対応できます。

さらにランニングコストにおいても、冷房能力739kW(210RT)の場合、年間運転費が従来機比ヘビーロード仕様で約300万円/年の節減が可能です。(年間冷房5,000時間、負荷率70%、暖房1,000時間、負荷率 40%、冷温水ポンプインバータ制御の場合)

「シグマエースジェネリンク1。4シリーズ」のその他の特長は、以下のとおりです。

(1) 空調負荷対応と排温水運転制御はPID制御を採用
(2) 本体真空部は7年保証(年間冷房時間4,000時間以上は5年保証)
(3) 電話回線を利用した遠隔監視システム「テレメンテ」機能を標準装備


また、本シリーズの発売に合わせ、「シグマエースジェネリンク1.2シリーズ」(母機COP1.1、ガス消費量削減率15%)を、281~2,462kW(80~700RT)15機種同時に発売開始します。

今後とも当社は、省エネルギーや環境負荷低減を実現するシステム・機器の開発・販売に注力していきます。

※1: COP(Coefficient of Performance:成績係数)は、冷房熱量/供給入熱で表し、供給熱量に対してどれだけの冷房熱量が得られるかを示す。