「環境対応型レジャー施設」を目指す宇治カントリークラブ向け20kW太陽光発電設備を納入

2002年02月25日


川崎重工は、宇治観光株式会社(京都府宇治市)が経営するゴルフ場、宇治カントリークラブに太陽光発電設備(20kW)を納入しました。

本設備は、宇治カントリークラブのクラブハウス屋根面にエヴァーグリーンソーラー社製のEC-110型多結晶シリコン太陽電池モジュール約200枚を設置して発電を行います。発電した電力は、ゴルフ場内で使用する照明やエアコン、散水ポンプなどの電力の一部として使用され、ゴルフ場の電力経費削減に寄与します。当社はシステム全体の設計から試運転を含む工事一式を施工しました。なお本設備は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「平成13年度産業等用太陽光発電フィールドテスト事業」の対象で、NEDOと宇治観光の共同研究事業として建設されました。

宇治カントリークラブは、地球温暖化の主な原因と言われている二酸化炭素(CO2)を排出することなく発電する本設備を通じて、自然エネルギーの有効利用による地球環境への負荷の低減を考える、「環境対応型レジャー施設」を目指します。本設備の年間発電量は約18,700kWH(20kW×935h)を見込んでおり、1年間の環境負荷低減効果は「原油4,570リットルを節約」することになり、「二酸化炭素(CO2)3,380kg-C(炭素換算量)を抑制」することになります。また、この抑制効果は「34,700平方メートル分の森林に相当」するものです。

当社は、国内初の「ハイブリッド環境調和型エネルギー供給システム」を、(株)世界貿易センタービルディング(東京都港区)へ2001年6月に納入しました。このシステムは、80kWの発電能力を持つ太陽光発電システム(エヴァーグリーンソーラー社製のE-60型太陽光発電モジュール、約1,400枚を使用)と、ガスタービンコージェネレーション設備(能力:発電能力1,500kW、発生蒸気量4.5t/h)を組み合わせ大規模太陽光発電設備です。今回の設備は、当社の大規模太陽光発電設備の設置実績が評価され、受注したものです。なお本年度は、すでに八千代松陰学園(千葉県八千代市)に太陽光発電設備(70kW)を納入しています。

今後とも当社は、これらの実績をベースに太陽光発電システム事業をさらに推進するとともに、風力やバイオマスなど自然エネルギーによる発電分野で積極的な事業展開を図っていきます。

エヴァーグリーンソーラー社:米国マサチューセッツ州、太陽光発電モジュール/パネルの開発・製造・販売会社であり、ストリングリボン(String Ribbon)法という独特の技術を用いて、シリコンウェーハー、セル、モジュールを製造している。当社は1999年12月に資本参加、日本での販売権を取得している。