中国の天津地下鉄1号線向け泥土圧式シールド掘進機を受注

川崎重工は、神鋼商事と共同で中国の天津地下鉄1号線延長工事向けの泥土圧式シールド掘進機（直径6.34m）1基を、天津外総集団有限公司より受注しました。納期は、2002年7月の予定です。

このほど受注した泥土圧式シールド掘進機は、現在中国天津市が進めている地下鉄1号線8駅を23駅（総延長7.4kmから27km）に延長する工事のうち地下1工区（約1,400m）の掘削工事に用いられます。この工事では、1基のシールド掘進機をUターンさせ、上り線、下り線の計2.8kmを掘削します。

泥土圧式シールド掘進機は、切削された土砂に添加剤を注入して泥土に変換し、カッターチャンバー内に泥土を充満することで切羽を安定させながら掘削を行う機械です。また、今回受注した掘進機には、赤外線を用いた自動測量装置が搭載されており、これにより地下工事においてもより精度の高い掘削工事を実現できます。

中国のシールド掘進機、TBM市場は、2008年の北京オリンピック開催を控えて、上海、北京、武漢、成都などの大都市を中心に複数の地下鉄工事が計画されるとともに、南水北調などの大規模な土木工事が計画されており、中長期的に安定した需要が見込まれています。今回の天津地下鉄1号線向けシールド掘進機の受注は、1984年に上海市下水道工事向け、1996年に広州地下鉄工事向けにそれぞれシールド掘進機1基を納入した実績に続く、当社3件目の中国向けシールド掘進機の受注実績となります。

当社は、これまでに国内外で1,300基以上のTBM・シールド掘進機の豊富な納入実績を持ちます。また、本年7月には英仏海峡海底鉄道延伸工事（ロンドン市内）向けのシールド掘進機2基を受注しており、国内外を問わずTBM・シールド掘進機の営業展開を強力に推進しています。

なお、今回の契約概要は、以下のとおりです。