環境対応型レジャー施設を目指す宇治カントリークラブ向け20kW太陽光発電設備を受注

2001年11月21日

川崎重工は、宇治観光株式会社(京都府宇治市)より20kWの太陽光発電設備を受注し、宇治カントリークラブのクラブハウスに設置します。当社はシステム全体の設計から試運転を含む工事一式を施工し、完成は2002年2月の予定です。

本設備は、宇治カントリークラブのクラブハウス屋根面にエヴァーグリーンソーラー社
製の多結晶シリコン太陽電池モジュール約200枚を設置して発電を行います。なお発電した電力は、ゴルフ場内で使用する照明やエアコン、散水ポンプなどの電力の一部として使用され、ゴルフ場の電力経費削減に寄与します。なお本設備は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「平成13年度産業等用太陽光発電フィールドテスト事業」の対象で、NEDOと宇治観光の共同研究事業として建設されます。

宇治カントリークラブは、地球温暖化の主な原因と言われている二酸化炭素(CO2)を排出することなく発電する本設備を通じて、自然エネルギーの有効利用による地球環境への負荷の低減を考える、「環境対応型レジャー施設」を目指します。本設備の年間発電量は約18,700kWH(20kW×935h)を見込んでおり、1年間の環境負荷低減効果は「原油4,570リットルを節約」することになり、「二酸化炭素(CO2)3,380kg-Cを抑制」することになります。また、この抑制効果は「34,700平方メートル分の森林に相当」するものです。

当社は2001年6月に、わが国初の「ハイブリッド環境調和型エネルギー供給システム」を(株)世界貿易センタービルディング(東京都港区)へ納入しました。本システムは約1,400枚の太陽光発電モジュールを敷設し、80kWの発電能力を持つ太陽光発電システムと、発電能力1,500kW、発生蒸気量4.5t/hの能力を有するガスタービンコージェネレーション設備を組み合わせた、大規模太陽光発電設備です。また本年度は、三重県企業庁より磯部浄水場太陽光発電設備(150kW)や、八千代松陰学園(千葉県八千代市)より太陽光発電設備(70kW)を受注しています。

今後当社は、今回の太陽光発電設備の設置を機に、当社グループ企業とともに太陽光、風力やバイオマスなど、自然エネルギーによる発電分野を含めた環境対応型製品の導入を推進し、循環型社会の形成と推進に積極的に参画することで、「環境調和型経営」の実現を目指します。

エヴァーグリーンソーラー社:
米国マサチューセッツ州、太陽光発電モジュール/パネルの開発・製造会社であり、ストリングリボン(String Ribbon)法という独特の技術を用いて、シリコンウェーハー、セル、モジュールを製造。当社は2000年2月に資本参加、日本での独占販売権を取得。