八千代松陰学園高等学校向け70kW太陽光発電設備を受注

2001年10月24日

川崎重工は、学校法人八千代松陰学園(千葉県八千代市)より太陽光発電設備(70kW)を受注しました。本設備は、千葉県内の学校に設置されている太陽光発電設備の中で最大級のものとなります。当社はシステム全体の設計から、試運転を含む施工まで工事一式を請負い、完成は2002年2月の予定です。

本設備は、八千代市の八千代松陰学園高等学校キャンパスにある第2体育館の屋根面の一部である約770m2に、エヴァーグリーンソーラー社製の太陽電池モジュール約680枚を設置します。なお発電した電力は、学校内で使用する照明やエアコン等の電力の一部として使用されます。

本設備は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「平成13年度産業等用太陽光発電フィールドテスト事業」によりNEDOと八千代松陰学園の共同事業として建設されるものです。また現在文部科学省は経済産業省と共同で、平成9年度より環境を考慮した学校施設を整備推進する「エコスクール」政策を進めており、八千代松陰学園はこの設備を通じて自然エネルギーの有効利用による地球環境への負荷の低減を考える環境教育にも活用できると期待しています。例えば、年間発電量約67,200kWHを見込んでいる本発電設備の1年間の環境負荷低減効果は、原油16,353リットルを節約することになり、二酸化炭素(CO2)11,140kg-Cを抑制することになります。この抑制効果は114,393平方メートル分の森林に相当するものです。

当社は2001年6月に、わが国初の「ハイブリッド環境調和型エネルギー供給システム」を(株)世界貿易センタービルディング(東京都港区)へ納入しました。本システムは約1,400枚の太陽光発電モジュールを敷設し、80kWの発電能力を持つ太陽光発電システムと、発電能力1,500kW、発生蒸気量4.5t/hの能力を有するガスタービンコージェネレーション設備を組み合わせたもので、今回の受注はこうした大規模太陽光発電設備の設置実績が評価されたものです。

また本年度は、三重県企業庁より磯部浄水場太陽光発電設備(150kW)を受注しており、今後とも当社は、これらの実績をベースに太陽光発電システム事業をさらに推進していくとともに、風力やバイオマスなど自然エネルギーによる発電分野で積極的な事業展開を図っていきます。

エヴァーグリーンソーラー社:米国マサチューセッツ州、太陽光発電モジュール/パネルの開発・製造会社であり、ストリングリボン(String Ribbon)法という独特の技術を用いて、シリコンウェーハー、セル、モジュールを製造している。当社は2000年2月に資本参加、日本での独占販売権を取得している。