エアバス社A320neo用エンジン「PW1100G-JM」の開発・生産に参画

2011年09月28日

川崎重工は、P&W社(アメリカ)、(財)日本航空機エンジン協会(JAEC)、MTU社(ドイツ)の3社による エアバス社のA320neo用エンジン「PW1100G-JM」の国際共同事業にJAEC構成メンバーとして参画することを決定しました。3社はエアバス社A320用エンジンである「V2500」プログラムの共同ビジネスパートナーであり、「PW1100G-JM」についても3社共同ビジネスパートナーによる国際共同事業として立ち上げます。

A320neoは、現在までに1,200機以上の受注が公表されており、このうち一部の機体については搭載エンジンが決定され、International Lease Finance Corp.(アメリカ) 60機、IndiGo(インド) 150機、Lufthansa(ドイツ) 30機およびCIT(アメリカ) 30機が「PW1100G-JM」を選定しています。

「PW1100G-JM」エンジンは先進ギアシステムの採用により、低圧圧縮機および低圧タービンとは異なる低い速度でファンを駆動させることが可能で、先進複合材技術や最新の要素技術を取り入れて2桁の燃費・排気ガス・騒音レベルの改善をもたらすギアード・ターボファンエンジンです。

当社は、今回の開発・生産プログラムにおいて、JAECを取りまとめ主体として他パートナーと共同で開発作業を進めており、国内参画シェアは25%(全体の約6%)です。当社は、「V2500」プログラム参画時と同様に、「PW1100G-JM」においてもファン/低圧圧縮機部の主要部品について開発から生産、およびエンジン型式取得試験の一部を担当します。

当社は、中小型民間航空機用エンジンにおいて、JAEC構成メンバーとして国際共同事業への参画実績を複数有しており、既に30年あまりの歴史があります。新型エンジンである「PW1100G-JM」においても、当社がこれまで蓄積してきた経験を基に、開発および量産に貢献していきます。

今後とも当社は、エンジン開発技術力の高度化、生産基盤の強化を進めるとともに航空機用エンジンの共同開発・生産プログラムへ積極的に参画するなど、航空機用エンジン事業の発展に注力していきます。