博多と壱岐・対馬を結ぶ超高速旅客船「川崎ジェットフォイル」を受注

2025年11月21日

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川崎ジェットフォイル(完成イメージ)

川崎重工は、九州郵船株式会社と独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構との共同発注により、「川崎ジェットフォイル」1隻の造船契約を締結しました。本船は、神戸工場で建造し、20296月に引き渡した後、博多と壱岐・対馬航路の旅客輸送に投入される予定です。

当社は、1987年に米国ボーイング社からジェットフォイルの製造・販売の権利を引き継ぎ、1989年から2020年までに16隻のジェットフォイルを建造しました。本船は当社にとって8年ぶりの新造船受注となります。

今回受注した「川崎ジェットフォイル」は、実績のある現行デザインを踏襲し、確立された性能を維持しながら、新型のガスタービンエンジンを搭載するとともに、安全性向上を目指した新しい客席レイアウトを採用しています。

ジェットフォイルは全没翼型水中翼旅客船と称され、高速性能と船酔いの無い快適な乗り心地を高いレベルで兼ね備えた超高速旅客船です。2基のガスタービンエンジンで駆動されるウォ―タージェット推進機から毎秒3トンの海水を噴射して前進し、前後2枚の水中翼に発生する揚力で海面から浮上することで、最高時速80km以上の超高速で航走します。また、波高3.5mの荒波でも安定した航走ができ、航空機と同じように船体を内側に傾斜させることでスムーズな旋回が可能です。

当社は、今後とも、国内の離島航路をはじめとする高速海上交通の維持・発展のため、ジェットフォイルの建造に積極的に取り組んでいきます。

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新型ガスタービンエンジン

<主要目>

全長 27.4m(水中翼を下げた状態)
型幅 8.5m
エンジン VERICOR TF50B 2
航海速力 43ノット
旅客定員 252名

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