民間航空機分野の認証プログラム「Nadcap®」の議決メンバーに加入

2023年12月15日

川崎重工は、民間航空機分野における世界的な特殊工程※認証制度であるNadcapにおいて認証ルールや基準策定の議決メンバーであるサブスクライバーとしての登録・加入が認められました。これは、当社が世界的に信頼性の高い航空機およびエンジンメーカーとして認められたもので、そのうち当社は日本で2例目となります。

Nadcapは、1990年に開始された世界標準の認証プログラムで、米国PRI社 (Performance Review Institute)が第三者機関として、民間航空機製造の特殊工程審査を行います。Nadcapサブスクライバーとして認められた世界の航空機およびエンジンメーカーが特殊工程の世界標準となる認証ルール・基準を策定しています。

当社は従来からNadcap認証のもと民間航空機事業および民間エンジン事業を展開していますが、サブスクライバーとなったことで、新たにNadcapの認証ルール・基準策定に当社の保有技術や知見を生かすことができるようになります。
また、Nadcap認証を取得しているサプライヤに対しては、当社によるサプライヤごとの審査に替えて、PRI社による審査結果を活用することで、審査の標準化および審査数の削減による効率化につながります。さらに、サプライヤはNadcap認証を取得することで、顧客ごとに異なる審査を受けていたものから、PRI社の審査のみとなることで受審回数を削減でき、経済的・時間的なメリットを享受することができます。

当社は、グループビジョン2030「つぎの社会へ、信頼のこたえを~Trustworthy Solutions for the Future~」のもと、社会に革新的なソリューションをタイムリーに提供し、さまざまな枠を超えてスピーディに行動・挑戦することで、成長し続けていこうとしています。当社は今回のサブスクライバー登録を機に、自社の民間航空機および民間エンジン開発・製造技術力の高度化、生産基盤の強化を進めていきます。
加えて、世界の航空宇宙事業を展開する企業とともに本プログラムを発展させ、製品の品質向上や国際的なサプライチェーンの強靭化等、航空宇宙産業全体の一層の発展および飛行安全に貢献していきます。

※特殊工程:浸透探傷検査や放射線透過検査などの非破壊検査、熱処理、メッキなどの表面処理、溶接、レーザー加工、複合材部品の成型や接着作業などの複合材加工、ショットピーニングなどの製造工程が該当し、厳格な品質管理が求められ世界標準による認証が要求されます。

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