宝塚市から「宝塚市新ごみ処理施設等整備・運営事業」を受注

2022年10月07日

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完成イメージ

川崎重工は、当社を代表企業とする共同企業体として、宝塚市(兵庫県)から「宝塚市新ごみ処理施設等整備・運営事業」を受注しました。DBO方式〔Design(設計)、Build(建設)、Operate(運営)〕にて発注され、既存施設の解体撤去をはじめ、仮設リサイクル処理場、エネルギー回収推進施設、し尿処理施設およびマテリアルリサイクル推進施設の設計・施工・運営業務を順次行います。

本建設事業は、現在の敷地内において既存施設を稼働させながら段階的に解体し、新施設を建設するスクラップ&ビルド方式により行い、20329月に完工する予定です。工事期間中は、宝塚市と協力し地域の理解を得ながら、ごみ処理の継続運転に支障がないよう安全確保や周辺環境への配慮を最優先に進めていきます。
新設するエネルギー回収推進施設は、1日あたり210t(105t/24×2炉)のごみ処理能力を有し、AIを活用した運転支援・遠隔監視システム「KEEPER1」を導入します。加えて、改良型自動燃焼制御「Smart-ACC®2」を搭載した当社独自の並行流焼却炉に、高温高圧ボイラと抽気復水式蒸気タービンを組み合わせた高効率発電を行うことで、施設内の消費電力を賄うとともに、一般家庭の年間使用量約8,000軒分に相当する余剰電力を売電し、積極的なエネルギーの利活用につとめます。
また、マテリアルリサイクル推進施設には、自動でビンを色・形状選別するAI搭載のロボットシステム「K-Repros®」を導入することで、作業員の負荷軽減、人的リソースの有効活用、安全衛生面での労働環境改善などに貢献します。
新施設は、宝塚市が掲げる6つの基本方針の実現に向けて、周辺との調和に配慮したデザインを採用し、緑豊かな敷地計画にするとともに、循環型のまちづくりに貢献することで地域の環境を守り、長年にわたり安全で安定した稼働を継続することで、地域の皆様に信頼いただける施設を目指します。

【6つの基本方針】

循環型のまちづくりに寄与する施設
安全で環境保全に優れた施設
安定した稼働ができ、災害に強い施設
経済性・効率性に優れた施設
環境学習・理科学習の要となり、学べる施設
周辺の環境に調和し、市民に親しまれる施設

なお、本施設の設計・施工業務は、当社を代表とした新明和工業株式会社、青木あすなろ・髙松建設株式会社との共同企業体が行い、運営業務は、当社と新明和工業株式会社、株式会社シンキ、新明和ウエステック株式会社が出資する特別目的会社(SPC)「グリーンパーク宝塚株式会社」が行います。

当社は、ストーカ式焼却炉をはじめとした各種廃棄物処理技術を有しており、国内で半世紀以上にわたり多くの一般廃棄物処理施設を手掛けています。今後も循環型社会形成の推進およびカーボンニュートラルの実現に向けて、積極的な技術開発と販売活動に取り組んでいきます。

1 KEEPER ごみ焼却施設から離れたサポートセンターにおいて、ベテラン技術者による運転状況の監視および支援を行う当社グループ独自開発の遠隔監視システム。
2 Smart-ACC® ごみ焼却施設を従来に比べてより高効率で安定した発電施設として機能させるための当社独自の高度燃焼制御技術。

■事業の概要

事業名   宝塚市新ごみ処理施設等整備・運営事業
発注者 宝塚市
契約金額 657億7,780万円(消費税込み)

【建設事業】

受注者 川重・新明和・青木あすなろ・髙松建設特定建設工事共同企業体
建設場所 宝塚市小浜1丁目 地内
設備概要 ①仮設リサイクル場 39.9t/日
②エネルギー回収推進施設 ストーカ式焼却炉 210t/日(105t/24h × 2炉)
蒸気タービン発電機 4,740kW×1
③し尿処理施設 13kL/日
④マテリアルリサイクル推進施設 31.5t/日
完工予定日 2032年930

【運営事業】

受注者 グリーンパーク宝塚株式会社
〔構成員: 川崎重工業株式会社・新明和工業株式会社・株式会社シンキ・新明和ウエステック株式会社〕
運営期間 仮設リサイクル処理場 2024年4月~20313月(7年間)
エネルギー回収推進施設・し尿処理施設 2027年10月~20479月(20年間)
マテリアルリサイクル推進施設 2031年4月~20479月(166ヶ月間)

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