会津若松地方広域市町村圏整備組合より新ごみ焼却施設整備・運営事業を受注

2021年10月18日

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新ごみ焼却施設の完成イメージ

川崎重工は、会津若松地方広域市町村圏整備組合(福島県)より「新ごみ焼却施設整備・運営事業」を受注しました。本事業は、DBO方式〔Design(設計)、Build(建設)、Operate(運営)〕で発注され、既存し尿処理施設の解体撤去、新ごみ焼却施設(以下、新施設)の設計・建設、運営業務(15年間)を行います。

今回の工事は、一級河川阿賀野川水系の阿賀川に隣接する限られた敷地内において、「スクラップ&ビルド方式」により、稼働を停止したし尿処理施設の解体および新施設建設を段階的に進めます。すべての工事完了は、202632日の予定です。今後は、組合を構成する自治体をはじめ、地域の理解を得ながら、工事期間中におけるごみ処理機能の確保に万全を期すとともに、安全確保や周辺環境への配慮を最優先に工事を進めていきます。

新施設は、1日あたり196t(98t/24h×2炉)の処理能力を有します。先進の自動燃焼制御「Smart-ACC®1」を搭載した当社独自の並行流焼却炉に、業界最高水準の高温高圧ボイラ(蒸気条件:6.0MPa×450)と抽気復水式蒸気タービンを組み合わせた高効率発電を行うことで、施設内の消費電力を賄うだけでなく、一般家庭における年間使用電力量の約7,200軒分に相当する余剰電力を売電します。発電にあたっては運転計画策定ソフト「WtE SAURS※2」により最適な年間発電計画の策定をサポートします。
また、当社の地震・水害などの災害復旧の経験を活かし、地域の特性に合ったさまざまな災害対策を行います。さらに、周辺環境と調和した建築デザインや会津地域特有の色彩の採用、来場者が自由に交流できる大階段を核としたエントランスホールを創生することで、地域住民が親しみと愛着を感じられる施設とします。従来のごみ焼却施設のイメージを払拭した、地域交流・地域防災・環境学習の拠点として貢献し、ICT活用で市民生活の利便性向上を目指す会津地域の未来の一翼を担うごみ焼却施設を目指します。

なお、今回の建設事業は、当社を代表とした株式会社フジタ、株式会社梓設計、地元企業の会津土建株式会社、株式会社白井設計との共同企業体が行い、運営事業は、当社と株式会社シンキ、地元企業6社が出資を行う特別目的会社「グリーンパークMIRAiZU株式会社」が行います。

当社は、ストーカ式焼却炉をはじめとした各種廃棄物処理技術を有しており、国内で半世紀以上にわたり多くの一般廃棄物処理施設を手掛けています。今後も多様化する環境問題やニーズに応えるため、積極的な技術開発と販売活動に取り組んでいきます。

1 Smart-ACC ごみ焼却施設を従来に比べてより高効率で安定した発電施設として機能させるための当社独自の高度燃焼制御技術であり、時間当たりの発電出力調整幅が従来の約2倍に向上し、電力需要に応じた発電が可能となる。
2 WtE SAURS 売電収入が最大となる運転計画を自動で策定し、地域のエネルギー センターとしての価値向上に寄与する。

■事業の概要

事業名   新ごみ焼却施設整備・運営事業
発注者 会津若松地方広域市町村圏整備組合
契約金額 251億9429万円(消費税込み)

【建設事業】

受注者 川崎重工・フジタ・会津土建・梓・白井 特定建設工事共同企業体
建設場所 福島県会津若松市神指町大字南四合字才ノ神504番地外
設備概要 新ごみ焼却施設 ストーカ式焼却炉 196t/日(98t/24h × 2炉)
蒸気タービン発電機 6,120kW×1
完成予定日 2026年32

【運営事業】

受注者 グリーンパークMIRAiZU株式会社
〔構成企業: 川崎重工業株式会社・株式会社シンキ・会津土建株式会社・株式会社白井設計・株式会社アクーズ会津・株式会社会津電気工事・株式会社あいづダストセンター・玉川エンジニアリング株式会社〕
運営期間 2026年33日~2041228日(15年間)

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