最新型ヘリコプター「H145//BK117 D-3」がエアバス・ヘリコプターズ社より世界初納入

2020年10月08日

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Copyright Airbus Helicopters

川崎重工が、エアバス・ヘリコプターズ社と国際共同開発および分担製造しているBK117ヘリコプターシリーズの最新型「H145//BK117 D-3」(以下、D-3)が、世界初納入されました。初納入先はNorwegian Air Ambulance Foundation(ノルウェー)で、救急医療(EMS: Emergency Medical Service)用として運用される予定です。日本では2021年春に、当社が国産初号機を納入する予定です。

D-3は、現行機である「H145//BK117 D-2」(以下、D-2)の改良型です。フルフラットフロアを備えた余裕のあるキャビンスペース、多用途性に優れた後部の観音開きカーゴドア、高高度におけるホバリング(空中停止)性能の向上、低騒音化、そして最新のアビオニクス(電子機器)搭載によるパイロットの負荷低減などのD-2の特長を継承しつつ、最新式のメインローター・システム(5枚ブレード・メインローター)などにより、以下のとおり性能を向上させています。

有効搭載重量 約150kg増加
最大全備重量の約100kg増加、および機体重量の約50kg軽減により、D-2に比べ有効搭載重量が約150kg増加しています。
※燃料・乗員・乗客など規定された搭載物を全部搭載したときの総重量。
整備期間の短縮
整備が容易な構造の最新式のメインローター・システムにより整備期間を短縮しています。

BK117ヘリコプターは、救急医療、消防・防災、警察、報道、人員輸送、物資輸送などで活躍する中型双発機です。1983年の初号機納入以来、機体の改良を重ね優れた技術力と高い信頼性により当社納入分(20204月1日現在)で179機、エアバス社納入分を合わせると全世界で1,600機以上の納入を誇るベストセラー機です。

当社は今後とも、BK117ヘリコプターの性能向上、および各種用途に合わせた装備品を開発するとともに、これまでの納入実績に裏付けられた高い信頼性や、開発・製造・販売・アフターサービスまで全て当社で行えるきめ細やかなサポート体制を活かし、国内外問わず積極的な営業活動を展開していきます。

 【主要諸元】

全長 13.54m
全幅 1.73m(胴体)
全高 3.98m
定員 10名(標準座席)、12名(最大座席)
最大全備重量 3,800kg
最大速度 267km/h
航続距離 740km(標準タンク)
主な装備

自動操縦装置、GPS地図表示装置など、HTAWS(地形認識警報装置)など

(関連リンク)

<STORIES:多用途ヘリコプター BK117>
http://www.khi.co.jp/stories/articles/vol77/

<特設サイト:多用途ヘリコプター BK117>
https://www.bk117.com/

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