「H145//BK117 D-3」が欧州での型式証明を取得

2020年07月06日

news_200706-1.jpg

「Copyright Airbus Helicopters/Anthony Pecchi」

川崎重工とエアバス・ヘリコプターズ社が国際共同開発を進めておりましたBK117ヘリコプターシリーズの最新型「H145//BK117 D-3」(以下、D-3)の開発が完了し、EASA(欧州航空安全局)から型式証明を取得しました。日本の国土交通省航空局による型式証明取得は今年秋を予定しており、D-3国産初号機の引き渡しは2021年春を予定しています。
BK117ヘリコプターは、救急医療、消防・防災、警察、報道、人員輸送、物資輸送などで活躍する中型双発機です。1983年の初号機納入以来、機体の改良を重ね優れた技術力と高い信頼性によりシリーズ通算では当社納入分(202076日現在)で179機、エアバス・ヘリコプターズ社納入分を合わせると全世界で1,600機以上の納入を誇るベストセラー機です。
当社はD-3の販売開始後、国内外より順調に受注を続けており、EASAの型式証明取得を契機として今後もさらなる受注の獲得を進めていきます。

D-3の主な特長および主要諸元はつぎのとおりです。

【特長(D-2からの改良点)】

1. メインローターを4枚から5枚ブレードに変更したことにより、飛行中の振動がより低減し、快適性が向上。
2. 有効搭載重量を約150kg増加:最大全備重量を約100kg増加したほか、機体重量を約50kg軽減したことにより、D-2に比べ有効搭載重量が約150kg増加。
3. 整備期間を約50%短縮:ベアリングレス構造のメインローター・システムの採用により、部品点数および点検項目の削減が実現。メンテナンスが容易になったことで、整備期間を短縮。

 【主要諸元】

全長 13.54m
全幅 1.73m(胴体)
全高 3.98m
定員 10名(標準座席)、12名(最大座席)
最大全備重量 3,800kg
最大速度 267km/h
航続距離 740km(標準タンク)
主な装備

自動操縦装置、GPS地図表示装置等、HTAWS (地形認識警報装置)等

型式証明:特定の型式の航空機が安全性と環境適合性の基準に適合した証明。これを取得することにより、当該航空局の管轄空域での飛行が可能となります。

(関連リンク)

<STORIES:多用途ヘリコプター BK117>

http://www.khi.co.jp/stories/articles/vol77/

<特設サイト:多用途ヘリコプター BK117>

https://www.bk117.com/

kawarusaki_logo_red120.png