超高速旅客船「セブンアイランド結(ゆい)」を引き渡し

2020年06月30日

川崎重工は、本日神戸工場において、25年ぶりに建造した超高速旅客船(川崎ジェットフォイル)「セブンアイランド結(ゆい)」を共同発注者である東海汽船株式会社と独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構に引き渡しました。

本船は、7月13日より東京竹芝と伊豆諸島間を中心とした航路の旅客輸送に投入される予定です。

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「セブンアイランド結(ゆい)

ジェットフォイルは、ガスタービンを主機関とし、全没翼型水中翼によって船体を海面から完全に浮上させて翼走する高速船で、波の影響を受けない安定した耐航性、船体傾斜による優れた操縦性、常時船体の動揺を制御する自動姿勢制御装置による船酔いのない快適な乗り心地を高いレベルで兼ね備えるなどの特長を有する特殊な船舶です。

当社は、米国ボーイング社が航空機技術を駆使して開発したジェットフォイルの製造・販売の権利を1987年に同社から引き継ぎ、1995年までに15隻を建造しました。現在では当社が世界で唯一のジェットフォイル製造メーカーになります。

当社は今後とも、当社が有する高度かつ多様な建造技術を活かし、国内の離島航路をはじめとする高速海上交通の維持・発展のためにジェットフォイルの建造に取り組むとともに、LNG(液化天然ガス)運搬船などの建造を通じて海上物流・輸送事業にも貢献していきます。

本船の工程、主要目ならびに特長は次のとおりです。

<工程>

起工
2019年530
着水
2020年326
竣工
2020年6月30日

<主要目>

全長
27.4m(水中翼を下げた状態)
型幅
8.5m
航海速力 
43ノット
旅客定員
241名

<特 長> 

2基のガスタービンエンジン駆動のウォ―タージェット推進機から毎秒3トンの海水を噴射して前進し、前後2枚の水中翼に発生する揚力で海面から浮上することで、最高時速43ノット(約80km)以上の超高速航走を実現。
波高3.5mの荒波でも安定した航走ができ、航空機と同じように船体を内側に傾斜させることでスムーズな旋回が可能。
ジェットフォイルで初めてのバリアフリー対応船で、各種バリアフリー設備を有している。

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