84,000m³型LPG燃料LPG運搬船を受注
2020年04月23日
川崎重工は、飯野海運株式会社と84,000m3型LPG(液化石油ガス)燃料LPG運搬船1隻の造船契約を締結しました。
本船は、当社がこれまでに受注した66隻目のLPG運搬船にあたり、LPG燃料LPG運搬船としては3隻目の受注となります。今後、坂出工場で建造し、2021年に竣工予定です。
今回受注したLPG運搬船の推進燃料は、LPGと低硫黄燃料油です。LPGを燃料とすることで、燃料油使用時に比べ、排気ガス中の硫黄酸化物(SOx) や二酸化炭素などの排出量を大幅に削減できます。これにより2020年1月から強化されたSOx排出規制※1および、段階的に規制が強化されている二酸化炭素排出量規制に対しては、2022年にさらに強化されるEEDI※2フェーズ3にも適応しています。
また本船は、上甲板にLPG 燃料タンクを装備することで、貨物とは別に燃料用のLPGを積載することができ、LPG 燃料タンクはカーゴタンクと配管で接続されるため、必要に応じてカーゴタンクからLPGを注ぎ足すことが可能となります。
当社はLPG燃料LPG運搬船をはじめとした環境規制に対応した各種商船の建造に積極的に取り組むことで、海運業界における各種排ガスの抑制に貢献していきます。
<主要目>
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※1 | SOx排出規制 2015年1月から欧米の排出規制海域(ECA)において、燃料中硫黄分0.1%以下のSOx排出量規制が実施されています。また、2020年1月からは、その他の世界の全海域を航行する船舶に対し、燃料中の硫黄分が0.5%以下の燃料を使用するか、排ガス中からのSOxを同等に低減する代替装置を使用することが義務付けられます。 |
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※2 | EEDI(Energy Efficiency Design Index)規制 1トンの貨物を1マイル運ぶ際に排出されるCO2のグラム数として定義されるエネルギー効率設計指標(EEDI)を用いて新造船の省エネ性能の規制値への適合を強制する国際規制。EEDI規制値は建造契約日と引渡日に応じて段階的に強化される。大型LPG運搬船やLNG運搬船など一部の船種では、2022年以降の建造契約船からフェーズ3(基準値から30%のCO2削減)が要求される。 |