自動車運搬船「AUTO ENERGY」の引き渡し

2016年12月01日

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川崎重工は、11月29日に中国南通市の南通中遠川崎船舶工程有限公司(NACKS)において、ノルウェーのUECC(IOM)LTD(ユーイーシーシー アイオーエム エルティーディー)向け4,000台積み自動車運搬船「AUTO ENERGY(オート エナジー)」(2017年1月下旬に命名予定)(当社第8020番船/NACKS第NE213番船)を引き渡しました。

本船は、世界で初めて主機関および発電機機関に二元燃料エンジン(ME-GIエンジン)を採用した自動車運搬船の2番船です。舶用燃料油(重油)の他、クリーンエネルギーとして注目されている液化天然ガス(LNG)を燃料として使用可能で、国際海事機関(IMO)による各種排ガス規制に対応できます。
当社は、LNGに関する広範な総合技術のシナジーを活かし、LNG燃料船の建造のみならず、一般商船全体のガス燃料化のため、LNG燃料供給船をはじめとするサプライチェーンの構築に今後も積極的に取り組んでいきます。

<引き渡し>

2016年11月29日

<主要目>

全長
約181.00
長さ(垂線間長)
170.50
幅(型) 
30.00
深さ(型)  
30.22
満載喫水(型)
9.60
総トン数
42,424
トン
載貨重量
16,990
トン
自動車積載台数
3,985
主機関
MAN B&W 8S50ME-C8.2-GI ディーゼル機関1基
連続最大出力11,000キロワット×113回転/分
定員
30名
船級
ロイド船級協会(LR)
船籍
MADEIRA

<特 長> 

1) 本船は、主機関および発電機機関に二元燃料エンジンを採用しています。重油の他、LNGも燃料として使用可能であり、LNG使用時は、従来の重油焚き主機関と比べて、排気ガス中の二酸化炭素(CO)23%、窒素酸化物(NOx)13%、硫黄酸化物(SOx)92%、粒子状物質(PM)37%の排出量を削減することが可能です。LNG使用時には、EEDI規制のフェーズ3を達成できます。

2) 倉内は、スペースを有効に利用できる船体構造を採用し、標準車を3,985台積載できるスペースを確保しました。また、乗り込みデッキは、危険物を積んだ車両の積載が可能です。
3) 倉内に配置された10層のカーデッキの内、2層は可動式となっています。また、この可動式デッキを格納することにより、2層分の高さ(空間)が確保され、バスやトラック等の大型車を含む多様な車種の積載に柔軟に対応できます。
4) 最高水準の耐氷仕様アイスクラス「1Aスーパー」を採用しており、バルト海の厳しい氷海域を航行することが可能です。