ボーイング787向け世界最大級のオートクレーブが完成

2014年09月12日

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川崎重工は、ボーイング社の最新鋭旅客機「787ドリームライナー(以下、ボーイング787)」の増産に対応するため、世界最大級のオートクレーブ(複合材硬化炉)を播磨工場(兵庫県播磨町)にて完成し、本日、航空機製品の生産・組立工場である名古屋第一工場(愛知県弥富市)に向けて出荷します。本設備は、今年度末に竣工予定の名古屋第一工場の新工場に2号炉として導入されます。

今回完成したオートクレーブは、直径9m、全長30m、総重量920tの世界最大級で、当社グループの川崎エンジニアリング株式会社(兵庫県神戸市)が設計を取りまとめ、当社が組立・製作したものです。当社は、ボーイング787の生産において前部胴体、主脚格納部、主翼固定後縁を担当しています。本設備は、前部胴体の生産に用いられ、複合材を積層した一体成形の前部胴体を高温高圧で焼き固めることで、強度にムラができないよう均一に硬化することができ、高品質な製品を安定的に生産することができます。

当社は、ボーイング787向け製品の工場(名古屋第一工場北工場)を2006年7月に、また増産用工場(同南工場)を2010年3月に竣工して生産を進めています。現在建設中の新工場では、さらなる増産および派生型機「787-10型」の生産開始に向け、生産能力の増強を行います。

当社は、2007年に「787-8型」の前部胴体を初出荷し、その後も順調に生産を継続しています。当社はボーイング787の生産能力を増強するとともに、高品質の製品提供を通じて本プロジェクトに貢献し、さらには民間航空機事業の拡大を目指していきます。