ロシアで1,700kW級ガスタービン5基の供給契約に調印 ~寒冷地ガスパイプラインのコンプレッサーステーション向け高性能装置~

2013年06月06日

C3130606-1.jpg「M1A-17D」ガスタービン(イラスト)

 

双日株式会社(本社:東京都千代田区 代表:佐藤洋二 以下、双日)と川崎重工業株式会社(本社:兵庫県神戸市 代表:長谷川聰 以下、川崎重工)は、ロシアのエンジニアリング会社であるエネルゴテクニカ社と発電出力1,700kW級のガスタービン5基の供給契約に調印しました。

今回供給するのは、川崎重工製「M1A-17D」ガスタービンで、エネルゴテクニカ社が同社設計の最新の寒冷地屋外設置型発電装置「Corvet(コルベット)1700」に搭載して、天然ガス生産量において世界最大のガス会社であるロシアのガスプロム社に納入するものです。同発電装置は、ガスプロム社がパイロットプラントとして位置付けるガスパイプラインのコンプレッサーステーション(※)にて使用され、ハンチマンシ自治管区ユゴルスク市近郊に4台とチェラビンスク州コペイスク市近郊に1台が設置されます。

ガスプロム社のガスパイプラインは総延長距離が16万kmを越え、コンプレッサーステーションは100km~200km間隔で設置されており、1つのステーションに1,500kW~2,500kWの発電装置が1台~4台設置されています。ガスタービン発電設備は、新設に加えて、更新時期が近づいている既設設備や改造が望まれる設備も多数あり、当パイロットプラントでの実証試験完遂を前提に、今後年間20台以上の追加発注が見込まれています。

今回の契約調印は、双日の、極東を含む長年のロシアにおけるビジネスへの積極的な取り組みと実績、川崎重工の「M1A-17D」ガスタービンが1,700kW級で世界最高レベルの発電性能および環境性能を有していることが高く評価されたものです。

双日と川崎重工は、2012年にロシアのウラジオストク市で開催されたAPEC2012の主会場施設等向けにコージェネレーションシステム用発電装置7台を納入しており、ロシアでの受注実績を重ねています。

ロシアは世界最大の天然ガス産出国で、天然ガスを燃料とする高効率・低環境負荷の発電設備およびコージェネレーションシステムの需要が拡大しています。双日と川崎重工は本プロジェクトの契約を機に、ロシアでのさらなるガスタービンビジネスの強化を図ります。

 

コンプレッサーステーション:
 
ガスパイプラインを通じて天然ガスを輸送する為、ガスを圧縮して送りだす設備。
   

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