オーストラリア イクシスLNGプロジェクト向け低温タンクを受注

2012年05月22日

川崎重工は、オーストラリア大手建設会社であるラング・オルーク社との当社をリーダーとするコンソーシアムで、国際石油開発帝石株式会社の関係会社であるイクシスLNG社がオーストラリア北部準州ダーウィン市郊外で建設する陸上液化天然ガス(LNG)プラント向け低温タンク4基(LNGタンク2基、LPGタンク2基)を、日揮株式会社、米国KBR社、千代田化工建設株式会社より構成されるジョイントベンチャー(JKC J/V)より受注しました。設備の完成は2016年6月の予定です。

今回受注した設備は、-168℃のLNGを保つため、極低温用材を用いた内槽タンクとプレストレストコンクリートを用いた外槽タンクの間に断熱材を用いたタンク容量165,000m3のPC地上式LNGタンク2基のほか、85,000m3プロパンタンク1基、60,000m3ブタンタンク1基から構成されます。

イクシスLNGプロジェクトは、国際石油開発帝石株式会社が中心となって推進するプロジェクトで、イクシスガス・コンデンセート田から生産される天然ガスをLNG、LPG他にして出荷するプロジェクトです。2016年末の生産開始が予定されており、生産されたLNGの7割相当が日本に出荷されることが確定しています。本プロジェクトは日本国にとって、エネルギーの安定供給及び天然ガス供給元の多様化の観点から、日本のエネルギー政策推進の一翼を担う非常に重要な案件と位置づけられています。

当社は、国内における大型LNGタンクでは近年50%以上のシェアを占めており、海外市場においてもスペインの大手エンジニアリング会社であるテクニカス・レウニダス社との技術提携により、チリと中国において、当社設計施工技術に基づくLNGタンク4基を建設中です。今回の受注は、当社のこれまでの納入実績に基づく技術力、競争力が高く評価されたものです。

2010年10月にプラント環境部門と装置土木部門を統合しEPC技術を結集・強化した成果として、当社は今後もLNGタンクをはじめとする低温タンクについては、国内外を問わず営業展開を推進していきます。