シャトルタンカー7隻分の推進機を連続受注

2011年11月09日

 

川崎重工は、ブラジルのオフショア事業に投入されるシャトルタンカー用推進機を韓国のSTX造船海洋、三星重工より連続受注しました。

STX造船海洋から受注した2隻分の推進機はフルセットとなる可変ピッチプロペラ2軸、旋回式スラスタ「レックスペラ」4基、サイドスラスタ6基であり、また三星重工から受注した5隻分の推進機は、主推進機である可変ピッチプロペラ5軸です。

石油関連ビジネスの中流である資源輸送に用いられるシャトルタンカーは、洋上に設置された石油生産・貯蔵・積み出し施設から石油を積み込み、石油精製基地までピストン輸送(シャトルサービス)を行います。

今回受注した推進機は、強風や潮の流れなど厳しい海象条件においても荷役のため船体を定位置に保持する必要があるシャトルタンカーに対して、高い定点保持能力を提供することができます。

なお、STX造船海洋向けの「レックスペラ」は、ピストン輸送時の抵抗とならないよう船体内に格納できる「昇降式」となっています。

これら推進機はすべて2012~2013年初めに納入する予定です。

当社はこれまでに、可変ピッチプロペラを800軸以上、「レックスペラ」を800基以上、またサイドスラスタを4200基以上納入した実績を有しています。今回の受注は高い技術力に裏づけされた豊富な納入実績ならびに確立されたアフターサービス体制が評価されたものです。

当社は今後とも、世界的なエネルギー需要の増大に伴って海洋資源開発が活発化する中、シャトルタンカーやドリルシップなど石油・天然ガス分野で用いられる大型船向け推進機の拡販に注力し、舶用推進機ビジネスの拡充を図っていきます。

 

※「レックスペラ」:川崎重工の登録商標です。