世界初の浮体式海洋天然ガス液化プラント向けボイラ7缶を受注

2011年09月15日

C3110915-1.jpg浮体式洋上天然ガス液化プラント (イメージ)

 

川崎重工は、シェル社(Shell:オランダ)がオーストラリアで建設する世界初の浮体式海洋天然ガス液化プラント(Floating LNG)「Prelude(プレリュード)」向けボイラ7缶をテクニップ社(Technip:フランス)より受注しました。今回当社が供給するボイラは、洋上で使用されるボイラとしては世界最大のもので、来春より当社播磨工場にて連続建造されます。

今回受注したボイラは、「プレリュード」の甲板上に設置されるもので、1缶あたり毎時220トンの高温・高圧の蒸気を発生させることができます。本ボイラが供給する蒸気は、「プレリュード」が洋上でLNGを生産するプロセスにおいて必要とされる電力や蒸気を賄うために活用されます。

「プレリュード」は、世界最大の浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備(長さ488m、幅74m)で、オーストラリア北西部の沖合200km、水深250mの洋上に係留され、シェル社が発見したプレリュードガス田から採掘した天然ガスを洋上にて液化・貯蔵し、輸送用LNG船へ出荷します。

当社は、これまで国内外で、陸上プラント向け各種燃料焚きボイラやLNG運搬船向けをはじめとした舶用ボイラを1,200缶以上納入しています。今回の受注は、当社のこれまでの納入実績や洋上という厳しい条件下での運転に耐え得るボイラ技術が高く評価されたものです。

現在、世界的なエネルギー需要の増加に伴い、従来の陸上天然ガス液化プラントに加え、世界中で浮体式海洋天然ガス液化プラントの建設が数多く計画されており、今後も同種ボイラの発注が見込まれています。

当社は今後も国内外を問わず浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備用ボイラの営業展開を推進していきます。