台中市都市交通システムの受注内定

2011年03月09日

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川崎重工は、ALSTOM Transport S.A.(フランス)およびCTCI Corporation(台湾)と共同で、台北市高速運輸部(DORTS:Department of Rapid Transit System)から台中市都市交通システムの発注内示を受けました。受注金額は約109億台湾元(約295億円)で、2017年10月までにシステム全体を完工させる予定です。

今回の契約では、車両36両をはじめとして、信号システム、受変電システム、通信システム、自動改札システム(AFC)、車両基地設備を一括供給することになります。本システムは、台湾・台中市内北屯駅から烏日駅(台湾高速鉄道 台中駅)までの18駅区間を結ぶ烏日文心北屯線(緑線)の新規路線に導入され、DORTSが施主として新規路線の建設管理を担当します。当社はコンソーシアムのリーダーとして、プロジェクトマネジメントおよびシステムインテグレーションを担当すると共に、車両36両の製造および車両基地設備の供給を行います。なお、ALSTOMは信号システムを、CTCIは受変電システムを、通信システムおよびAFCは両社にて担当します。

台湾では、台北市において、都市開発に伴う都市交通ネットワークの整備が計画的に実施されており、これまで当社はDORTS向けに1992年から1993年にかけてMRT車両132両(1次車)を納入するとともに、2005年から2010年にかけてMRT車両321両(4次車)を納入しました。また、2007年3月に受注した信義松山線向けには、CTCIなどと共同で鉄道システムの建設を進めており、当社は、車両及び信号システムの供給を担当し、2010年から138両の車両の納入を開始しています。

当社は台湾では、台湾高速鉄道向け700T型車両の納入に加え、現在台北・桃園(旧称:中正)国際空港鉄道用車両を製造中です。今回のシステム受注は、これら当社製車両の高い技術や信頼性とともに、当社グループの豊富な実績や技術力が総合的に高く評価されたものです。

今後とも当社は、鉄道関連事業の一層の拡大を図るため、車両システムの供給はもとより鉄道システム全体の供給を目指し、海外市場での受注活動を積極的に展開していきます。