産業用ガスタービン「M5A」技術論文で最優秀論文賞を受賞

2020年08月07日

川崎重工は、20196月に米国・アリゾナで開催された米国機械学会(ASME)のASME Turbo Expo 2019(*)で発表した技術論文 "Development of High Efficiency 5MW Class Gas Turbine the Kawasaki M5A" で、米国機械学会ガスタービン部門の最優秀論文賞(ASME International Gas Turbine Institute Best paper award)を受賞しました。授賞式は20216月に米国・ピッツバーグで行われる予定です。

今回受賞内定した論文は、当社が201711月に販売を開始した発電量5MW級で世界最高の発電効率を誇る純国産ガスタービン「M5A」の開発をテーマとしたものです。論文では全世界で累計11,000台以上の納入実績のある産業用ガスタービンの開発経験や実績をベースに当社の技術を結集して進めた「M5A」の開発過程を、技術的特長や豊富な試験結果を交えて紹介しました。

産業用ガスタービンを用いたコージェネレーションシステム(文末リンク参照)は、効率面や環境面から高い注目を集めています。「M5A」は、国内外で特に需要の多い5MW級の市場において、世界最高の発電効率32.6%を達成し、同機を用いたPUC50Dコージェネレーションシステムはクラス最高の総合効率84.5%を誇ります。また環境性能においても、最新のドライ低エミッション(DLE)技術により、窒素酸化物(NOx)排出量は15ppmO215%)以下を達成し、環境負荷低減にも貢献しています。

「M5A」は販売開始以降、国内外で順調に受注を重ねるとともに、今回の受賞を含めて行政、産業界、学術界など様々な視点から認定や表彰により高く評価されています。当社は、今回の受賞で改めて実証された開発・技術力をもとに、日本をはじめ、欧州、アジアの各現地販売拠点を活用し、エネルギー事業をグローバルに展開していきます。

(*)ASME Turbo Expo: 米国機械学会が主催し、欧州やアジアの機械学会等が協賛する、ターボ機械に関する世界最大級の国際会議。ASME規格をはじめ、世界のターボ機械等の設計基準策定について最も影響力を持つ。

■プレスリリース
5MW級で世界最高効率の純国産ガスタービン「M5A」を販売開始
https://www.khi.co.jp/pressrelease/detail/20171107_1.html


■製品情報
コージェネレーションシステム
https://www.khi.co.jp/energy/gas_turbines/cogeneration.html