川崎車両およびアーステクニカ、日刊工業新聞社 機械工業デザイン賞にて「審査委員会特別賞」受賞

2025年08月04日

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川崎車両/福岡市交通局

アーステクニカ

川崎重工グループの川崎車両およびアーステクニカは、日刊工業新聞社が主催する第55回機械工業デザイン賞 IDEAにおいて、それぞれ「審査委員会特別賞」を受賞しました。

・福岡市交通局/川崎車両 「地下鉄4000系車両」

・アーステクニカ     「自走式破砕機「SEASERTM (シ―サー)」

機械工業デザイン賞 IDEAは、工業製品のデザインの振興・発展を目的に創設された1970年から50年以上続く歴史ある賞です。毎年、その年に発売された製品から「企画力・社会性」「機能・性能・品質」「操作性・安全性・保守性・経済性」「造形・造形処理」といったさまざまな角度から審査を行い、優れた製品を表彰しています。今年度は3437製品の応募の中から、19製品が表彰されています。

川崎車両は、福岡市交通局と合同で「地下鉄4000系車両」において「審査委員会特別賞」を受賞しました。福岡市地下鉄4000系車両は、「一人ひとりにやさしい移動空間」をコンセプトにしています。各号車に優先スペースを設けるほか、6号車には子連れの方や大きな手荷物をお持ちの方が利用しやすいフリースペースを設置しています。外観には従来の車両から継承したブルーのラインと、広く澄んだ青空をイメージしたスカイブルーを取り入れ、室内にはガラスを多用しています。シンプルな機能美のなかに、全ての乗客が快適に利用できるようユニバーサルデザインに最大限配慮している点が評価されました。

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福岡市地下鉄4000系車両

アーステクニカは、自社開発した自走式破砕機「SEASERTM (Saving Energy / Advanced Safety / Environmental Recycling)(シ―サー)」において「審査委員会特別賞」を受賞しました。「SEASER」は、建設工事を行なう際に副次的に発生するコンクリート塊やアスファルト塊を、再生骨材や再生合材としてリサイクルするための自走式破砕機です。従来の駆動方式比で大幅に機械効率と燃費の向上を実現し(※1)、破砕対象物を2枚のプレートで圧縮して破砕する機構であるジョークラッシャの破砕室の形状に「V形」を採用し、処理能力を従来比約20%高めた点(※2)が評価されました。サイズをコンパクト化して一体輸送を可能にし、現地到着後すぐに使用できる処理能力向上を実現しています。

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自走式破砕機 「SEASER

今回の受賞を励みに、今後も川崎重工グループは、グループミッション「世界の人々の豊かな生活と地球環境の未来に貢献する"Global Kawasaki"」の実現に向けて、広汎な領域における高度な総合技術力によって、地球環境との調和を図りながら、豊かで美しい未来社会の形成に向けて、新たな価値の創造を目指していきます。

1 エンジンの回転出力を直接破砕機に伝達する画期的な省エネ性能「NCDNon-Conversion Drive)方式」を採用し、自走式破砕機で使用する動力の中で最も大きな割合を占めるジョークラッシャの運転において、電気や油圧にエネルギーを変換せず直接運転することで、エネルギーの変換ロスを大幅に削減し、自社比10%以上のエネルギー効率向上を実現しました。

2 2022年度に発売した鉄鋼スラグ処理専用の破砕機「AUDIS JAW(オーディス ジョー)」の機構を踏襲し、出口セット油圧調整機構搭載による高いメンテナンス性と破砕困難物を自動排出する高い堅牢性が特長。破砕室形状の変更により自社比 約20%の処理能力向上を実現しています。

【ご参考】

日刊工業新聞社「第55回 機械工業デザイン賞 IDEA

https://corp.nikkan.co.jp/p/honoring/kikaikogyodesignshou

福岡市地下鉄4000系車両

https://subway.city.fukuoka.lg.jp/subway/about/vehicles_5.php

川崎車両株式会社

https://www.khi.co.jp/rail/

SEASER」オフィシャルサイト

https://www.earthtechnica.co.jp/crushing/seaser/